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2010年08月29日

●三越WWFに行ってきました。

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時計の写真は撮れなかったので…。

さて、昨日は大手町での番組収録を終えた後、日本橋三越へ。
三越ワールド・ウォッチ・フェアを見に行ったのです。
毎年夏の恒例行事になっている感のあるこのフェアですが、今年は非常に寂しい感じ。
終了日1日前の土曜の17時半という時間に行ったのに、会場は明らかに人が少ない。
昨今の厳しい景況を反映しているような気がしました。

また、出展メゾンも随分減っていまして
ロジェ・デュブイやジラール・ペルゴ、コルム、コンコルド、ゼニスといった
これまで常連だったメゾンも居なくなっていました。会場が妙に広く感じるんですよ。
一昨年なんか、リシャール・ミルとかも居たのにね…。

で、以前のように「目玉商品だけど商談中だから展示できません」というような
アイテムも随分減っていまして、ちゃんと見ることが出来ました。
ので、個人的にチェックしたものを簡単にご紹介しましょう。

<ブレゲ>
Type XXIIは店員さんに声を掛けないと出してもらえません。
まだサンプル(稼動しないモックのような感じですね)しかなく、
しかも現物も今年12月頃のデリバリー予定だったのが、裏蓋をシースルーにする
仕様変更が行われることになりそう…ということでいつ入ってくるか解らないとか。
ちなみにインダイヤルや各針の機能を店員さんも説明できなかった…(笑)
驚愕の20振動ムーブの動きを楽しめるのは、もう少し先になりそうですね。

あ!ちなみに今年の暮れに、アエロナバル久々の限定モデルが出るようです!
フランス海軍航空隊創設100周年記念モデルです。黒文字盤+黒ベゼルという内容とか。
それ以外のムーブや機能面の変更は無いということですが、興味の或る方は要チェックです!

<ジャガー・ルクルト>

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とにかく美しい。JLCファンじゃなくてもこれは欲しい。

今年の新作、デュオメトル・カンティエーム・ルネールをバッチリ拝んできました。
時計とクロノグラフに別々の香箱を持たせたこのモデル。精緻で複雑な文字盤が美しい!
6時位置のインダイヤルはなんと「6秒計」でした。かなりスピーディに動きます。
ムーブは見れませんでしたが、JLCなら仕上げも結構期待できるのではないでしょうか?

<オーデマ・ピゲ>
ロイヤルオーク・オフショアの新作、37ミリ径モデルに興味津々。
腕周り18センチの僕でも、これなら非常にいい感じの大きさです。42ミリ径は厳しいよ…。
ただこのモデルだと、標準のラバーブレスは長さが足りませんでした(笑)
ちゃんとそこは長いブレスに換えてくれるらしいんですけどね。
年内は1本しか国内に入らないそうです。
ちなみにMASATOモデルも売ってましたが、これ限定捌けるのかな…。

<A・ランゲ&ゾーネ>
2007年に発表された「ランゲ31」の現物が遂に展示。31日間の驚異的なパワリザが売りです。
竜頭では巻けないので、専用の鍵で裏蓋側から巻き上げる形になります。
ただ、正直言って46ミリ径は明らかに旬を過ぎていますよね。かなり大味な印象を受けます。
これに大枚を叩くなら、普通にランゲ1を購入した方がずっと飽きずに使えるような。
ちなみにそのランゲ1の自動巻きモデルも見ましたが、やはり手巻きムーブの方がステキ。
ここのムーブの美しさは、群を抜いていますよね。

ちなみにラドーのブースに、セラミカ・クロノグラフの世界限定10本モデルがありまして、
しかもそのシリアルが7番というものがありました。
自分の会社がSEVENって言うんですよ、と話したら「一生に一度の出会いですよ!」と
言われたのですが(これよく使われる殺し文句ですよねw)、やはり幾らデザインが良くても
クォーツのデザインウォッチに70万オーバーは高過ぎるような。

結局、2・3年前は全部見て回るのに3時間近く掛かっていたものが
今回は結構じっくり見ても1時間半で終わってしまいました。
夢を見る時間としては、ちょっと短いかなぁなんて思いました。
早く景気が回復して欲しいですね…。

2010年08月21日

●プレゼン!

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暑くて仕方が無かったので、帰社してから普段のカッコに着替えました。

さて、今日は朝イチから丸の内のお客様のもとへ。
弊社にとって、下期最大級の目玉となる筈の案件の社長プレゼンだったのです。
久し振りに戦闘服(…要はスーツです)に身を包み、企画書と資料で武装して出撃。
朝、家を出たときから、日本海海戦時の名檄文が頭を駆け巡っておりました。

弊社はProject Boutiqueというテーマを営業上の重要な概念として掲げています。
広告代理店の戦略立案の機能と、番組制作会社の戦術執行の機能を単体で提供し、
尚且つメディアの産業構造を熟知した上で、顧客への最適解を追求するという考え方を
社のチャームポイントにしているんですね。
この力を担保するために、弊社は手掛けるメディアも顧客数も絞り込んでいます。
自信が持てない領域に手を拡げ過ぎると、この概念が崩壊してしまうので。

で、特に今回は企画立案にあたって、顧客だけでなく、顧客の属する産業領域の
最新動向や今後のトレンドなどを分析することにかなり力を入れ、単なる番組提案に
留まらず、それが顧客の様々な課題解決にどのように寄与できるかを繰り返しシミュレートしました。
非常に難しい課題でしたが、幸いにも良い企画を立案することが出来たと思っています。

メディアも、代理店も、制作会社もそれぞれの事情や利益を考えますから
それぞれを漫然と積み上げると、実は結構コスト高になってしまいます。
勿論、それによって良いものが出来ることも多々あるのですが、元メディア企業社員としては
それが広告不況を招いたような気がしてならないのです。
ここには書けませんが、例えば放送局の番組制作費の考え方というのは、
広告主が考えるそれと決定的に違う部分があります。(興味のある方はお尋ねください)
商売である以上、それはある程度は仕方が無いのですが、行き過ぎると顧客の為にならない。
だからこそ、弊社のようなProject Boutiqueが意味と意義のある企画を提案できると考えています。

今回の提案を採用して頂けたなら、弊社のそんな哲学の一端が理解して頂けた、と
またちょっとだけ胸を張れるような気がするのです。

ITの進化は、メディアビジネス・広告ビジネスに巨大な地殻変動を齎しましたが
既得権益を奪われる恐怖から、従前のメディア企業はIT企業やそのサービスを無視・矮小化したり
時として世論操作で悪玉扱いしてきた部分があることは否めない事実だと思います。
(ここも、かなり曖昧な書き方にしちゃってますが…この辺を読んで、ニュアンスを掴んで下さい。)

ただ、本来これらの新興勢力に向き合うには、メディアが消費者や広告主に対して
本気で研究し、効果的なコンテンツを提供できることを証明する方が正しい筈なのです。
少なくとも制作費が無いからという理由で、雛壇に芸人を並べてはいおしまい…みたいな事では
メディアがこれまで如何に保護された環境下でぬくぬくと生きてきたかを見透かされるだけです。

メディア企業には、優秀な人材が豊富に揃っている筈です。
だからこそ今、自社のコンテンツだけでなく、顧客のことを徹底的に研究し
それぞれの課題をきちんと解決しつつ、尚且つ両者が適正な利益を確保できるような
そんな企画立案を目指していかなければいけないのでは?と思います。

そして、それを具現する「メディア側の新興勢力」として、株式会社SEVENを育てて行けるように
僕自身がもっともっと、頑張っていこうと思います。
弊社の顧客は広告主だけでなく、メディアも、広告代理店もその範囲に含まれます。
それぞれの課題を熟知し、それぞれに全力で向き合い、矛盾を克服することが
弊社のミッションです。なので皆さん、どんどん僕らを試してみて下さい。話をしてみてください。
それに応えられるよう、驚いて頂けるよう、一所懸命研鑽しています。

どうか今回の提案が、ビシっと決まりますように!

2010年08月18日

●もう…。

相変わらずサントリー・BOSSのCM、
特に「宇宙人ジョーンズ」の一連の作品が素晴らしすぎる訳です。
もう大好き。

今流れてるのは「二つのタワー編」。
これは60秒バージョンをご覧頂きたいので、こちらからどうぞ
個人的にはニュー・シネマ・パラダイスに匹敵すると考えている「ALWAYS・三丁目の夕日」の
メインテーマを持ってくるのはズルいんじゃないの!?条件反射で涙が…。

で、これはちょっと前の「地上の星編」。
だからこの曲もズルいってば!
「発破!」の掛け声が、泣けるのに笑えるという、トミー・リー・ジョーンズならではの素敵ポインツ。


よく出来てます。

これは往年の名ドラマをリメイクしたもの。ゆうたろうって(笑)


殿下とかもようやるわ(笑)

実際には凄くたくさん種類があるので、ぜひ皆さんも見てください。
こんなのもありましたよ。


でも、宇宙人ジョーンズって、地球調査という割には日本にしか居ないよね。

ちょっと真面目に分析すると、この広告自体には機能は無いと思います。
ただ、BOSSのファンを生み出し、指名買いに結びつけるという意味ではかなり正解かも。
比較的競合間の商品特性に差が無いカテゴリーなので、印象付けが大事なんですね。

2010年08月17日

●あの夏の少年。

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これは21歳の頃、親友のFと講義をフケた時の写真…だったはず。
こんな写真まで出てきて驚きましたなぁ。

突然ですが、夏の終わりって昔のことを良く思い出しませんか?

生命感とか、活力とか、そんな感覚が漲る季節が終わるからか
僕はこの時期になると矢鱈と昔の記憶を呼び起こされます。
先週末もふと思いつき、ここ数年壊れたまま放置していたPCからHDDを抜き取って
眠っていたデータをサルベージしておりました。

そうすると、97年から01年くらいの写真やらメールのバックアップやらが大量に出てきまして
思わず感慨に浸っておりましたよ。(本当の目的は古い企画書を読みたかったのですが。)

この時期の僕は、どうにも解決できないストレスを2つ抱えていて
ちょっとでも心に隙があると、そのどちらかに思考を乗っ取られていました。
一度乗っ取られると、果てしなくマイナスな気分が継続生産されてしまうので
とにかくもうデタラメに活動的でした。
仕事も毎日必死だったし、バイクやクルマをいじり倒して乗り回したり、
女の子ともたくさん遊びましたし、主宰のWebサイトでオフ会やったり(笑)
スケジュールをギンギンに埋めて、少しでもマイナス感情が起きないように必死でした。

あれから10年以上が経ち、様々な経験を経て、随分ストレスとの向き合い方も上手になりました。
体力が落ちたこともあるでしょうが、無駄に足掻くより、適当に往なしたり、無視したり出来ます。
ある意味、それが大人になったということなのかもしれません。

ただ、明らかに当時より自分の中の爆発力が萎えているような気がします。
そして、その爆発力を何とか取り戻さなくてはと思っている自分もいます。
あの頃の爆発力の源泉は決して美しいものではなくて、嫉妬だったり、卑屈だったり
その逆の傲慢だったり、更にその裏の現実逃避だったり、とにかく「俺様はこんなもんじゃねー!」と
自分の小ささ、ダメさを否定したくて必死だったのだと思います。

いま再び、幾つかのことで自信を喪いかけているのですが
ここでヘンに「そんなもんさ」と自分に嘯くのではなく、一歩前に、より高くに歩んでいけるように
見苦しく足掻きたいと思っています。

あと3ヶ月もしないうちに、僕は不惑の齢を迎えますが
まだ今は不惑じゃない!と肝に銘じて、惑いまくって、ヘコみまくって、頑張ろうと思います。
大切なものをひとつ喪っても、ふたつ大切な何かを得られればいい、くらいの意志で。


そんなことを考えている時、いつも浮かぶのがこの曲です。
なかなかいい曲ですよ。

2010年08月13日

●安くて美しい、は無茶?

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好きな時計ではあるんですけどね。
今回の画像は全てクリックすると特大版になります。

さて、今日は雨が降っていたので久し振りにJ.SPRINGSBEB005を稼動。
現場作業用にと約3年前に購入したものですが、最近はイベント現場を社員に任せていることもあり
着けて出る機会が減っていました。

この時計、セイコー・インスツルのY676Aという自動巻きムーブメントを搭載しています。
輪列を見ると、セイコーの7S26の廉価版という印象のムーブメントなのですが
これが兎に角、色気に欠ける訳です。

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もうパサパサ。
巻上げ効率は良いですが、精度はそれなり。

この時計、J.SPRINGSが日本デビューした頃は実勢1万円ちょっとだったので
まあそりゃ装飾要素なんてコスト的に入れようが無いのは判るのですが、とは言え酷い。
競合する価格帯のSwatch・YAS403「ヘラクレス」の使い捨てムーブ(ETA2842)の方が
まだ色気があるような気がするのです。

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これがYAS403のETA2842(2824じゃないですよ。)

国産の時計、しかも普及価格帯の時計でムーブメントが美しいと評判のものってありますっけ?
その辺が、僕がセイコーやロレックス(こちらはスイス製ですが)に惹かれない理由かもしれません。
2008年に発表された「クレドール・ノード・叡智」のCal.7R08なんかは結構綺麗ですが、高過ぎだし。

例えばこのブログでも度々ご紹介しているeposの3377などは、ユニタスを非常に美しく仕上げています。
これでも定価は10万円しません。こんな風になるといいんだけど。

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比較のため、エングレーブしていない3377-2の方です。これでも綺麗。

ちなみに、シースルーバックになっていないブレゲのアエロナバルでも、裏蓋の内側には
こんなムーブメントが鎮座しております。まあ、滅茶苦茶綺麗という訳ではありませんが…。

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アエロナバルのCal.582はレマニア製ですね。
見えなくても、ちゃんとコート・ド・ジュネーブとペルラージュが施してあります。

グラスヒュッテ・オリジナルのCal.39-31が、現時点で僕が保有する時計の中で
もっとも手が込んだムーブメントだと思いますが、これは価格相応なのかもしれませんね。
安くて美しいムーブメント、というのはちょっと無理な話なのかもしれません。

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この時計のムーブについては、こちらの記事をご覧下さい。

そう考えると、B-Barrel謹製のエングレーブドマネタスを搭載したSWC1
相当コストパフォーマンスが高いのかな…。

2010年08月08日

●ベンチャー・スピリットについて。

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自分に子供がいたら、させてみたい。

さて、アメリカのこんなニュースを見て、色々考えておりました。

郡関係者の謝罪だけでは収まらず 少女のレモネードスタンド閉店騒動(excite-AP)

どうやらアメリカでは、夏休みなどに子どもがレモネード屋台を開くことは
結構ポピュラーなことのようで、これによってお金を稼ぐことの楽しさと大変さを
学ぶのだそうです。(参考:Wikipedia
日本でも幼児教育の現場では「お店やさんごっこ」はよく見られるものですが
生産という行為にカタルシスを感じるのは、人間特有のものかもしれませんね。

僕も子供の頃は、生産すること自体を遊びにしていた記憶があります。
自宅の隣の空き地を開墾し、とうもろこしやプチトマトを栽培してみたり(不法占拠)、
ガリ版刷りの新聞を発行し、近所のご家庭のポストに入れて回ったり(不審やなぁ)、
母親に来た飲料配達のパートの話を横取りしたり…。
何かを生産し、その対価を得るという行為に妙に興味が強かった気がします。

もうちょっと分別が付くと、バンドのデモテープを製作して販売したり(儲からなかった)
大学生の頃、勃興期のダイヤルQ2を使ったビジネスを考えたり
(もちろんエロに非ず/これは初期費用への資金不足に付き断念…)など
知能や知識の拡大に応じて、その内容も次第に高度化していったような。
僕の場合、これが今のベンチャービジネスの根源になっているのかなぁと考えています。

アメリカでベンチャー出身の企業が高度成長を遂げる例は枚挙に暇がありませんが、
その創業-成長過程に於ける法的・金融的土壌だけでなく、自ら業を興すことについての
社会的・教育的土壌にも注目すべきではないかと考えます。
日本の場合は、親が子に「与えること」…つまり消費についての意識が行き過ぎて、
生産についての教育や興味の醸成、体験が若干不足しているのではないでしょうか。
関係ないかもしれませんが、学校や病院でも殊更に「自分がお客様」であることを強調する
モンスター・ペアレントやモンスター・ペイシェントが増加していることも、
生産より消費に意識が働きすぎた結果ではないかと思うのです。

関連諸法規が改正されて、今や日本は世界でも最も起業しやすい国のひとつになりました。
一方で、ベンチャーに対する民間金融(デット/エクイティ問わず)のハードルの高さは
整備が立ち遅れているように感じますが、同時に生産についての豊かで自由な発想を育み、
それによって経済的自立を図ることの楽しさ、厳しさも教育していく必要があるのかなと考えています。

なんでも今年は、大学卒業生のうち87,000人が就職・進学しなかったそうですが
最近の就職事情が「職に就く」のではなく、「企業に所属する」ことに意識が集中し、
その他の要因(大学生の増加、企業収益の悪化に伴う新規雇用の抑制、定年延長による
労働人口の入れ替わりの停滞などなど)と併せて、非常に夢の無いものになっているような
気がします。
これだと、なかなか働くことの喜びや生産の楽しみを実感することは難しいですよね。

だからこそ、ベンチャー・スピリット自体を育て、その実現をサポートし
「一度失敗したら再起不能」と言われる国内の起業環境をも修正していくことによって
形こそ違えど、再び働くことを楽しみ、善とできる日本を創っていけないでしょうか。

そんな社会を創るためにも、僕ら現行ベンチャーが頑張らないといけないですね。
企業に「就社」するだけが働き方じゃないよ、という魅力を提案できるように
楽しみながら、そしてしっかり頑張りたいと思います。