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2011年11月25日

●閉塞感について。

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それでも空は綺麗。青山墓地の木立も美しく色付いています。

3.11以降、強い閉塞感を感じている。
震災は、街や人を呑み込み、原子力発電所の事故を引き起こしただけでなく
これまでは看過されてきた(或いは隠されていた)様々な問題を露呈させた。
政府や企業の仕事の進め方、財布の中味、考え方の問題点などがあちこちで行き詰まっている。

世界的に見ても、欧州危機を契機に
今や資本主義の限界まで見えて来たような印象を持っている。
レバレッジにより、実体を遥かに越えて膨張した金融市場が縮退を始めると、
財政だけでなく社会そのものが引き波に呑まれていく。
欧州では既に4つの政権が交替し、ユーロの維持すら不透明になっている。

これらの潮流は、当然社会に暮らす人々にも影響して
若年失業率や貧困率の拡大は深刻な水準に達しているし
それに対する抵抗活動―
例えばOccupy Wall Streetであったり、アラブの春であったり
日本だと「就活ぶっこわせデモ」なるものまで現れたが
それらが問題解決への有効な手段で無いことは、当事者たちも理解しているのではないか。

閉塞感が、街を、都市を、社会を、世界を覆っている。

そうなると、人も企業も国家も防衛的な姿勢になる。
ピムコのビル・グロス氏が提唱した"DDR"のトレンド
(De-leverage/負債の削減 De-globalization/グローバル化の後退 Re-regulation/規制の復活)
これらは別に金融市場や国家財政に限った話ではなく、
個々人の経済活動の中でも、余裕の無いパイの中での利益の奪い合いをしなければならないから
どうしても衝突が増えてしまう。

IT革命以降一般化したツールは、個人の生産性を極大化した。
同一の業務について、20年前とは比較にならないくらい省力化とスピード化が進んでいるのだが
それは例えば労働時間の短縮だとか、ワークライフバランスの向上に充てられるのではなく
業務(或いはそれに伴う報酬・富)の寡占化、偏在化を後押ししてしまっている。
結果、(極端に言えば)どこまでも忙しい人と失業者という二極分化が進んでいる。
これも人々の衝突要因を増やしているし、クラスター間の憎悪を招く下地になっている。

産業革命下の19世紀前半にも同様の現象が起きて、結果ラッダイト運動が起きているのだが
当時はまだ圧倒的に成長や開発の余地があった分、全面的な崩壊は起きなかった。

一方で、1929年の「暗黒の木曜日」を契機とする世界恐慌は経済のブロック化をもたらし
富の奪い合いは最終的に第2次世界大戦を招くことになった。

今の流れは、寧ろ後者に近い。
TPPやFTAAP、ASEAN+6などは、経済よりも政治の観点で考えなければその本質は理解出来ない。

IT革命とグローバル化は、個人や家庭レベルでの経済・生産にさえ影響した。
その結果、それらの独立性の維持を難しくしている。
昔のような自給自足の生活は、都市生活者だけでなく、農村でさえ不可能になっている。
結果、国家レベルでの綱引きに容易に引きずられる危険性を孕んでいる。
個人間で増えていく衝突や憎悪は、国家間の水準でも増大していく。

全てが密接に連動し、閉塞感がそれらの「気分」を増幅させた先にあるものは―
シンガポールや中国のような国家資本主義か、かつてのドイツのような国家社会主義か。
いずれにせよ、全体主義的な傾向を招き寄せるような気がしてならない。

以前書いた「気分のファシズム」は、その部分的な蠢動ではないか。
そんなことを考えて、少し恐怖感を覚えている。

多分、「低い水準に合わせた」富の均質化は理論上の解決になるのだが
それは実質的には無理だろう。
どこかに突破口はないのだろうか。

2011年11月21日

●ノマドワーキングへの挑戦

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ICONIA Tab(下)で、オフィスのPCを呼び出した状態。
接続中はホストPCの画面サイズが1024×768に変更されます。(接続解除で戻ります)

さて、日々モバイル環境を強化・進化させることで
オフィスと変わらない水準のノマドワーキングを実現しようと試行錯誤しているのですが
ここ数日で、幾つかのアプリやサービスを試してみました。

大ヒットだったのは、iPhone・iPad/Android両方で使える「splashtop remote desktop」。
(iPhone用250円・Android用99円/11月21日現在。接続先のPC用のアプリは無料。
Androidはタブレット用に787円のHD版がありますが、Android 3.2以降だと通常Ver.で充分です。)
これは、iPhoneやAndroid端末でPCを遠隔操作出来るという優れもの。
流石にiPhoneでは厳しいですが、ICONIA Tabなどのタブレット端末だと
慣れればストレス無くオフィスや自宅のPCを操作することが出来ます。
※ただし、接続時にはタブレット側がWiFi接続される必要があります。

ICONIA Tabを使っていると、一番不満なのがOfficeドキュメントの編集。
今は「Documents to go」を購入して使用していますが、どうしても再現性や編集に難があります。
Windowsタブレットなら問題は無いのでしょうが、Androidタブレットでも快適な環境が欲しい。
そうすると、アプリの力よりも、タブレットで実際にPCを操作してしまうという方法があるんですね。

例えばWordの台本データなどを収録現場で修正する時などに、
まず手元のタブレットでsplashtopを起動してPCのデスクトップを開き、ファイルをWordで編集。
保存後、ファイルをDropboxに放り込んで作業完了。
そうするとタブレットに修正台本が用意される…という訳です。これは素晴らしい。
幾らPCが操作できるからと言って、これで番組データの編集などをする気にはなりませんが、
例えばコンプを掛けるとか、音量調整くらいだったら出来そうなのが凄いですね。
セッティングも非常に簡単で、あっという間に接続できるのでお勧めです。

特に、iOSの場合Flashが使えないなどの問題がありますが、splashtopはPCを操作しているので
PCのブラウザで閲覧する、なんてことも可能になります。

一方、同じ会社が出しているブラウザ型OSの「splashtop OS」も試してみました。
こちらはWindowsと共存(デュアルブート)させることを前提としたOSで、起動が爆速なのが売り。
外出先でWindowsを電源投入から立ち上げる時のイライラから解放される、という訳です。
確かに、電源投入後10秒程度で起動を完了させることが出来ます。
Google Chromeと親戚のChromiumブラウザのみが稼働する形のOSですが、
DropboxやEvernote、Gmailなどのクラウドサービスを使うことで、それなりに作業は出来ます。
時間があるときはWindowsを起ち上げ、無いときはsplashtop OSで、という使い分けができますね。

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もう少しバージョンアップするのを待つのが吉?

とはいえ、こちらは結構問題点を感じました。

・ハードを選ぶ。(3台にインストールして、使えたのは1台だけ。残り2台は起動せず)
・無線LANアダプタが適合していないと、インストールできても全く使えない(VAIOがそうでした)
・日本語フォントが酷い(しかも選べない)
・その他、マウスポインタの動き方が変だとか諸々…。

…結局これは、緊急時以外は使えないなと結論づけました。これはお勧めできません。
最近のWindowsノートはSSDで起動が高速化していますし、タブレットに比べればかなり遅い。
しかも、上述のsplashtopと連携していないのも痛いですね。
こちらは、今後の進化を待った方が良さそうです。

2011年11月17日

●大切なこと。

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南元町・迎賓館裏手の通り。ここを歩くのが大好きです。


「あなたのおかげで元気になりました。頑張ります。」と
嬉しい言葉を頂けた。
寧ろこちらが元気になった。ありがたかった。

その数時間前に、何人かの方と話していて気がついた。

僕は、僕が思っている以上の人に
嫌われ、憎まれ、恨まれている。
そして、好かれて、大事にされている。

これはどちらも大切なこと。
もっと謙虚に。もっと優しく。そして、もっと人を信じて。

そんなことを考えながら、四谷から外苑までの道を歩いて戻りました。
秋の陽射しと、色付いた街路樹が眩しくて、幸せな気持ちになりました。

日々、いろんな存在に感謝。

2011年11月14日

●BCPとは云うものの。

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最近のモバイルデバイスは、Android搭載の
acer ICONIA Tab A500です。

先の震災以来、会社機能のクラウド化とモバイル化による
BCP(事業継続計画)の推進を意識しています。
非常に小さい会社なので、モバイル化・ノマドワーキング化はそれなりに進めていたのですが、
スタッフ全員にモバイルノートPCを支給し、
イーモバイルの端末をPocket WiFiに切り替えて汎用性を向上。
加えてDropbox及びEvernoteによる書類や業務情報のクラウド化、
スマートフォンの導入などを加速しています。
先日はやっとメインバンクが法人向けのネットバンキングサービスを始めてくれたので、
業務面だけでなく、財務面のクラウド化も進捗しました。
(ちなみに労務管理はGoogleカレンダーで行い、
番組データはクラウドの他に、自社のFTPサーバでも管理しています。)

クラウド化は、同時にハードウェアの分散を進めることで更に生存性を高めることが出来るので、
引退したモバイル機器などを再生することで対応しています。

現在オフィスには、業務用の個々人のデスクトップPCの補完用に
復活したASUSのEee PC S101と、富士通のLOOX U/G90を2名分の予備役として配置。
自宅はThinkpadをメイン機とし、Eee PC 4G-Xを予備役として寝室に配置しています。
その上で、普段のモバイル用にはiPhoneとICONIA Tabで対応し
必要に応じて自宅に置いているVAIO G2を稼働させている…という感じです。

ここまで分散すれば、僕さえ無事ならば業務はほぼ止めずに済むはずなのですが
ハードウェアが増え過ぎて面倒くさい、という問題も発生しています。
予備役はAtom搭載のネットブックが多く、スペック的にはかなり低めですし
Windows機なので、セキュリティソフトやWindows Updateの更新もそれなりにしなければなりません。
仕事の片手間にこれらのメインテナンスをしているのですが、これがなかなか…。
まあDropboxのおかげで、業務用のファイルの同期は無頓着で良くなった分、随分楽なのですが。

実は自宅には、更にモスボール状態のXPデスクトップと、Win2000のThinkpad×2台があります(笑)
ThinkpadなんてCeleronの650MHzとかですから、流石にこれらが稼働することはないと思いますが…。

元来ガジェット好きなので、これらのデバイスが際限なく増えていくのですが
誰かの仕事が止まった瞬間に会社が傾く、というような陣容の弊社では
BCPは平時から強く意識しなければならない課題です。

AndroidやiOSが、Windows Officeとの連携を強めてくれれば
もっと楽になるでしょうね。アプリの進化に期待しています。

2011年11月13日

●満腹。

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誕生日の夜は外食だったから、と
今夜は妻が頑張って作ってくれました。

じゃがいものペペロンチーノに、ほうれん草と鮭のキッシュ。蛸のカルパッチョなど。
とても美味しかったです。

ただ、連日食べ過ぎたので、明日の体重がちょっと心配…。

2011年11月11日

●41歳の地図。

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11月11日の時計はブレゲ・クラシックと決めています。
10日はアエロナバルと迷いましたが、ヴァシュロンで。

41歳になりました。
たくさんの方からお祝いのありがたいお言葉を頂戴しました。
本当にありがとうございました。
不束者ですが、今後も何卒宜しくお願い致します。

振り返ると、40歳の一年間は悲しいことや苦しいこと、
悔しいことが多かったように思います。

数えの41歳(つまり2011年)は男性の大厄と云いますが、
最も印象に残る東日本大震災は別として、
それ以外の困難は、全て自分自身に起因しています。
それは薄情であったり、不誠実であったり、怠惰であったり、軽率であったり、無思慮であったり…。
これらのことに対して、真摯な反省と、前進への正しい動機付けが必要だなと
ここ数週間考えています。

不惑を越えても、未だ人格の完成を見ない自分に呆れる部分はありますが
自分の人生をより良いものにする為にも、進化を諦めずに頑張ります。

今日選んだ時計はブレゲ・クラシック Ref.3210BB。
単に一番大切にしている時計だから、ということではなく
この時計を見つめていると、「時間」というものについて考えることが出来るのです。
個々人に与えられた時間は必ず有限であり、
それを意味あるものにするのも、無駄にするのも、自分自身です。
そのことを肝に銘じて、今日からの毎日を過ごしたいと思います。

来年のこの日、確かな成長を感じられるように。
また一年、頑張ります!