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2012年10月01日

●生産性について。

20121001.jpg
予定通りに仕事は始められたのですが。

さて、10月になりました。
放送業界的には番組改編週に突入し、経済界ではソフトバンクによるイー・アクセスの子会社化、
政界では第三次野田内閣の発足などいろいろ動きがありましたが
僕は新番組の初回収録のため、9時前からスタジオに入っておりました。

このため、久し振りにラッシュアワーの東急田園都市線、東京メトロ銀座線に乗ったのですが
いやもう…本当に毎日この時間帯に通勤していらっしゃる方々には
心から「お疲れ様です!」と言いたくなるほどの混雑でした。
重さ6kgの僕のTUMIが、手を離しても浮いているという水準の混みっぷり。
(自分の手許に引き寄せるのに、大変な労力を必要としました)
全国でもトップの混雑は、なかなか解消されません。(参考その1その2

揉みくちゃになりながら考えていたのですが、
この「9時から10時の間に、都心の事業所に出勤して業務を開始する」というシステムは
日本の生産性を下げる一因になっているのではないでしょうか。

OECDや日本生産性本部の調査にもある通り、
日本の労働生産性は、各国と比較して高い方ではありません。否、かなり低い部類だと言えます。
それには分厚い中間流通の存在や、高コスト体質などもあるのでしょうが
IT等の発達が、労務環境の向上になかなか反映されていないという側面もあると推測しています。

ピークシフトという水準ではなく、在宅勤務や時間別のワークシェアリングを推めれば
混雑の緩和による「停滞時間」の解消だとか、
トータルでの経済活動時間の拡大、
そして雇用の増大とワークライフバランスの向上が果たせるのかな…などと考えています。

以前も書いたのですが、日本のIT化…つまり個人の生産性向上は
業務(或いはそれに伴う雇用と報酬)の寡占化、偏在化を後押ししている印象があります。
結果、どこまでも忙しい人と失業者という二極分化が進んでいるのではないでしょうか。
減少した正規雇用者は、へとへとになるまで働かないといけない。
一方で増加する失業者は、労働力を持っているのにそれを市場に提供できない。
これが社会全体の生産性を下げているのではないかと思うのです。

日本製品が新興国のそれに追い上げられているいま、
グローバル化した市場で戦うには、生産性の向上は不可避です。
それは正社員を9 to 5(と膨大な残業時間)で事業所に集約することではなく、
柔軟な雇用と、働く場所・時間の拡大で果たせる部分も多いのではないでしょうか。
個人的な意見ですが、経済の発展のためには
現行労働法制の大幅な緩和と、それを遵守させるための厳密な運用が必要だと考えます。

溜池山王駅を出て、あまりの疲労に
思わず缶コーヒーで休憩しながら、そんなことを考えていました。
社会構造・生産構造は簡単に変革できるものではないとは思いますが、
経営・労働・行政のすべてが、
真剣にこのことについて考える時期が来ているのではないかと思います。