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2012年08月16日

●胸に抱く言葉。

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五省は、毎日の仕事の振り返りに使うことが多いです。

四十有余年生きてきて、
これまで様々なひとの考えや言葉に触れてきました。
それに対する共感や尊敬、或いは反感や軽蔑といった反応を通じて
自分の中にある考えや、ものの見方に気付くことがあります。
特にWeb、或いはSNSの普及により、沢山の人びとの考えに触れることが出来るようになって
社会を構成する思考の多様さを識ることができて
ああ、ひとは、そして自分は
こういうものの考え方をするのだなぁ、とハッとする機会が増えました。

そんななかで
自分がどう在りたいのか、と云うことを
分かり易い言葉に置き換える作業を時々しています。
古典の中であったり、先人の言葉にそれを見つけると
メモに残すなどしています。

最近、日々の暮らしの中では「五省」を意識して
ひとの世で生きるものとして「和して同ぜず」を、
そしてコミュニケーションを生業とするものとして「中庸の徳」を目指しています。

いずれもこう在りたい、という指標であり
簡単に到達できるものではないのですが
日々意識することで、自らが求める方向に成長できればと思っています。
なかなか人格の完成には遠く、時として安い喜怒哀楽に翻弄されてしまいますし
自分が想像以上のバカであることに気付き、ガックリと落ち込んだりすることも多くありますが
それを律するためにも、目標は高く持ちたいなと思います。

2012年07月13日

●最近よく聴いているのは

怒髪天の「歩きつづけるかぎり」です。


公式アカウントでPVが公開されています。

少々疲れていたり、気分がヘコみ気味の時に聴くと元気が出ます。
特に好きなのが

青い春は過ぎて あぁ 消えちまった
誰もいなくなった そして独りぼっち

キツい道のりだと あぁ 覚悟してた
馬鹿は百も承知 だけどこんな夜は

というくだりと、

未だ夢は覚めず 胸焦がすならば
旅に終わりは無い 歩き続ける限り

未だ夢は覚めず 胸焦がしやがる
旅に終わりは無い 歩き続ける限り
歩き続ける限り 歩き続ける限り

という言葉たち。

ともすれば「こんなもんかなー…」なんて
易きに流れそうになってしまうのですが
自分の中の夢ってなんだ?
自分の中の夢は覚めてしまったのか?…と自問すると
そんなことは無いんですよね。

朝、支度をしている時に
鏡に映った白髪に年齢を感じたりしている場合じゃ無い訳です。
誰かの、幸せそうな近況に触れて
拗ねた呪詛を腹の中でぐるぐる回している場合じゃ無い訳です。

もっと、もっと
もっと!もっと!!
自分を焚きつけて、旅を続けなければ。

ショボクレたり、世間を斜めに観るような父親にはなれません。
前を向いて、視線を高くもって、真っ直ぐ歩き続けよう!

2012年06月11日

●悲しきクツ音

きょう、246を赤坂見附から青山まで歩いていたら
不意にスキップカウズの「悲しきクツ音」の一節を思い出しました。

♪君の足音が聞こえる
  もう二度と 聞こえない
   君の足音が聞こえる
    悲しきクツ音♪

この曲が収録されたアルバム「ベンチ入り」は99年1月の発売なので
この歌をよく聴いていたのは、僕が28歳の時。もう13年も前なんですねぇ。
このアルバムは、この曲だけでなく
「犬の目」とか「ハイチーズ」などの曲もツボ過ぎて
聴く度に寂しくなるのに、聴くのを止めることが出来ませんでした。
いいアルバムですので、機会があれば聴いてみて下さい。

…しかし、なんでいま思い出したんだろうか?
わからん。

2012年04月09日

●The Iron Lady

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特に政治家と経営者は観るべし。

さて、週末にやっと「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙」を観に行きました。
英国史上初の女性首相であり、鉄の女と呼ばれたサッチャー元首相の物語です。
元より期待が高かったのですが、それを凌ぐ素晴らしい作品でした。

サッチャーは英国病に国家全体が蝕まれていた時期に首相に就任し、
フォークランド紛争や東欧の民主化、IRAとの対峙、欧州連合への参加など
現在に続く重要な事案に決断を繰り返してきた人です。
彼女はそれらに果敢に挑み、時に強権的とも取れる政策を執った訳ですが
そこには我々が想像できないほどの懊悩があったのです。
彼女が決断しなければ、何も前に進まない。
それが是であれ非であれ、彼女は常に決断の重圧と、
その結果による評価に耐えなければならなかった訳です。

規模こそ天地の開きがありますが、
僕も株式会社SEVENという法人の舵取りについて、最終決断をすべき立場です。
サラリーマンや取締役の頃は、重要な決断は必ず上長の裁可を仰いでいたものが
すべて自分で決めなければならない。これは途方もないプレッシャーがかかります。
まして社の存立を左右するような重要な事案は、決断の直前まで迷い、悩み
決断の後もその責を負わなければなりません。
自身の決断の結果は、ダイレクトに自身に返って来るのです。

彼女は決然とした政治家でしたが
当然その裏には、途轍もない苦しみがあった筈です。
その苦しみを、名優メリル・ストリープは卓越した演技で表現してくれました。

この作品の中には、珠玉の言葉が散りばめられているのですが
その中でも特に心に響いたものをふたつご紹介します。
正確なものではなく、記憶に頼ったものですが…。

「最近誰もが『どう感じるか』ばかり気にする。大切なのは考えることなのに。」

…これは最近の政治家と有権者に共通の病理だと思います。
国家百年の計どころか、目先の利益に走るポピュリズム。
その視座には、必要以上の「感覚」が入り込んでいると思うのです。
大切なのは考え、対策を講じ、実行し、それを検証すること。
それを、この作品ではこのような言葉で表しています。

「考えはやがて言葉になる。言葉は行動を生み、行動はやがて習慣になる。
 習慣はやがてあなたの人格になり、人格はあなたの運命になる。」

この言葉、本当に感動しました。
僕らは感性を大切にする余り、考える事を疎かにしているのではないか。
考えることこそが、前に進む為の必須条件なのではないか。
最近そう考えていただけに、我が意を得たり!と思ったのです。

考え、決断することは決して楽しいことばかりではありません。
時として、苦渋に満ちた決断を迫られる。否、寧ろその方が多いかもしれません。
決断には責任が伴います。
しかしその責任を負うてこそ、成果の如何に関わらず、結果に納得できるし
次の段階へ挑むことが出来ると思います。

考え、意志を持つこと。
その大切さを、改めて知らしめてくれたこの作品に
このタイミングで出逢ったことを、本当に幸せだと思います。
皆さんにもぜひお勧めしますよ!

あ、でもそれなりに予習しておいた方がいいかもです。
特に英国病と英国の二大政党制、フォークランド紛争は押さえておきましょう。

それから、経済番組を担当する立場として非常に興味深かったのは
彼女がユーロへの参加を拒んだこと。
それは結果として、彼女を政権から引きずり下ろす原因のひとつになったのですが
ポンド経済を守ったことで、現在の欧州危機に巻き込まれなかった。
これは結果論かもしれませんが、凄いことなのではないかと考えています。

2012年02月07日

●永遠の師匠。

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僕の、一生の目標。

放送作家の河野虎太郎さんと、Facebookで話していて
僕の師である岸川均さんのことを思い出しました。
思い出しながらTwitterに書いたものを転載します。
話の脈絡がメチャクチャな乱文ですが、お許し下さい。

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かつて新人発掘の全国オーディションを手掛けた時、
布袋寅泰さんに総合プロデューサーへの就任をお願いに上がった。
一生懸命プレゼンして、今どき君みたいなラジオマンがいるんだね、と事務所の社長さんに言われた。
それは師匠の岸川さんの影響です、と答えた。

すると社長さんが驚かれた。
社長がBOOWYのマネージャーだった頃、岸川さんにとてもお世話になり、
よく愚痴を聴いて貰い、あの笑顔に力を貰ったんだと仰った。
あの頃岸川さんにお世話になった僕が、岸川さんの弟子である君の力になれるなら嬉しいと言われた。

その後、布袋さんと事務所の皆様に大変お世話になり、
氏のシングルとアルバムに名前までクレジットして頂いた。
「私たちの気持ちです」とマネージャーさんと専務さんにお言葉を頂いて、
広尾の事務所で人目も憚らず大泣きした。
僕は岸川さんが亡くなってからも、力を頂いていたのだと知ったから。

その後も東京で、様々な局面で、
「岸川均の弟子」というだけで大変良くして下さる方がたくさんいらっしゃった。
いったい岸川さんの人徳はどれだけ広く、暖かく、
音楽やラジオに携わる人びとを支えたのだろう。
駆け出しの頃に岸川さんの薫陶を受けたことは、僕の誇り。

岸川さんが亡くなった直後、
山下達郎さんがSUNDAY SONG BOOKを岸川さんに捧げる回になさった。
会社でOAを聴いてまた泣いた。
同録をKBC時代の上司に託し、奥様にお届けした。
奥様は岸川さんの携帯から、お礼の電話を下さった。
「岸川さんからの着信履歴」をずっと消せなかった。

阪神大震災が起きた年の秋、お客様から機会を頂き、
震災一年の日に神戸と福岡で、それぞれの出身のアーティストを集める
復興支援コンサートの企画を建てた。
その日のサンパレスは埋まっていた。
どうしてもやりたいんです、と岸川さんに伝えたら、
岸川さんは電話数本でサンパレスを空けてくれた。

当時の僕は24歳。
洟垂れ小僧の青臭い企画を真正面から受け止めて、
何も言わずに動いて下さったのが岸川さんだった。
企画は全く意外な事情で決まらなかったけれど、
あの日岸川さんが背中を押してくれたこの企画書は、17年経った今でも持っている。

岸川さん、僕は成長できていますか。
お会いしたいです。

2011年12月30日

●今年もお世話になりました。

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2012年も、ここから。
沢山の意義と意味を。

先程、2011年の仕事がすべて終わりました。

323本の番組、
約280本のCM&パブリシティ原稿、
45本のイベント、
5つのウェブサイト、
8つのキャンペーン…

どれも、沢山の方々のお力やご配慮を賜って進めた仕事です。
僕一人の力で成し得たものは、何一つありません。
すべてのお客様と、ビジネスパートナーの皆さま
そしてスタッフたちのおかげです。
本当にありがとうございました。
皆さんのおかげで、僕は僕として2011年を生きることができました。

一方、これらの仕事の中には
志半ばで終えざるを得なかったものも多くあります。
それらを通じて、自分の人間性の拙さや技量の低さ、軽率さなどを痛感しました。
来年はその点を充分考えながら、一歩一歩、踏み締めながら前進したいと思います。

何かで、2011年を
「未来が忘れない年」と表現しているものを目にしました。
確かにその通りです。
震災を通じ、隠す余裕が無くなったものが、色々と噴き出してきたような一年でした。
社会も、そして僕自身も。

そこで、もう一度隠したり、誤魔化す術を探すのではなく
飾らない自分で、それでも社会に有益な存在で居ることが出来るように
誠実に生きていきたいと思います。

今年もお世話になりました。
どうぞ、佳い年をお迎えください。
ありがとうございました。

2011年11月17日

●大切なこと。

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南元町・迎賓館裏手の通り。ここを歩くのが大好きです。


「あなたのおかげで元気になりました。頑張ります。」と
嬉しい言葉を頂けた。
寧ろこちらが元気になった。ありがたかった。

その数時間前に、何人かの方と話していて気がついた。

僕は、僕が思っている以上の人に
嫌われ、憎まれ、恨まれている。
そして、好かれて、大事にされている。

これはどちらも大切なこと。
もっと謙虚に。もっと優しく。そして、もっと人を信じて。

そんなことを考えながら、四谷から外苑までの道を歩いて戻りました。
秋の陽射しと、色付いた街路樹が眩しくて、幸せな気持ちになりました。

日々、いろんな存在に感謝。

2011年10月23日

●ハマギク

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街の露地でもよく見ますね。

先日、皇后陛下の喜寿のお誕生日を報じるニュースの中で
岩手県大槌町産のハマギクを愛でる天皇・皇后両陛下のお写真がありました。
過去、当地から寄せられた種を御所でお育てになったものだとか。
5月に両陛下が、津波被害に遭った大槌町をお見舞いに訪れた際、
被災者の方々に、「ハマギクは美しく育っていますよ」と励ましのお言葉をお掛けになったそうです。

このハマギクは、学名をNipponanthemum nipponicumといい、英名をNippon Daisyと云うそうです。
日本原産、一属一種の固有種。
北方性の菊で、特に青森県から茨城県の太平洋岸に自生しています。
まさに東日本大震災の折、津波の被害を受けた地の花です。

このハマギクの花言葉は「逆境に立ち向かう」というもの。
この植生や花言葉までを含めた皇后陛下のお言葉に、とても感銘を受けました。

華やかさとはかけ離れた、この白く清楚な花は
育てる上で手間も懸からず、放任でも育つそうです。
その強さで、この秋も被災地の沿岸で咲き誇っているとのこと。(岩手日報の記事

僕は花の類には全く造詣がありませんが
このハマギクを庭に植えようかなと思っています。
その楚々とした出で立ちと、強さを自分の励みとして、
そして被災地の人びとの強さを信じ、
それを支えることを忘れないために。

花言葉、なんて柄じゃありませんが
久し振りにことばに震えたので、書き記しました。

2011年09月09日

●No way to turn back.

仕事の中で出逢った「Take Me Home, Country Roads」(難波章浩)をよく聴いています。
元はジョン・デンバーの曲ですが、鈴木麻実子氏の訳詞がとても好きです。
特にこの3箇所。

ひとりぼっち 恐れずに
生きようと 夢見てた
さみしさ 押し込めて
強い自分を 守っていこ

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どんな挫けそうな 時だって
決して 涙は見せないで
心なしか 歩調が速くなってく
思い出 消すため

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カントリー・ロード
この道 故郷へ続いても
僕は 行かないさ
行けない カントリー・ロード
カントリー・ロード
明日は いつもの僕さ
帰りたい 帰れない
さよなら カントリー・ロード

※全部の歌詞は、こちらでご覧ください。


戻りたくても、戻ってはいけない場所がある。
早歩きで前に進んで、消さなきゃいけない思い出がある。

強くあるために、強い自分を守っていかなきゃいけない。
ひとりぼっちを恐れずに、あたたかい場所にさよならをしなきゃいけない。

それは全て、信じる未来のために。

いつもの僕は、前だけを向く僕。


好きな歌が、ひとつ増えました。