…と言っても、郷ひろみさんの話題ではなく。
昨日は午後から有楽町の東京交通会館にて打ち合わせがあったのですが
その後、交通会館内にひしめく地域の物産ショップを廻ったのです。
メインのお目当ては「むらからまちから館」。
ここは全国の特産品やお菓子、調味料や地酒などを取り扱っています。
戦利品の一部。写っていないものは食べちゃいました(笑)
まずは東北の物産を…と思い、岩手の地酒・月の輪をゲットし
その他に仙台のえびせんやら喜助の牛たんなどを購入。
それとは別に、10年以上前に高知を旅した際に食べて感動し、以来ずっと欲しかった
宗田かつおの「鰹スティック」を発見したので、生節と併せて購入。
これ、本当に旨いんですよ。一番オススメなのはにんにく味!
それから伊勢のほうじ茶や、青梅(東京じゃん)の味噌たまなど、エラい量を買い込んでしまいました。
このむらからまちから館の取扱商品の中で、最もときめくのは
各地のお醤油や駄菓子などの、あまりお土産にならない商品。
ずっとその地にあって、地元の人にはあって当たり前のものたち。
その地の気候や風土を如実に反映し、当地の人々の手で織りなされるものたち。
そのラベルや意匠の素朴さを眺めているだけで、胸がギュッと締め付けられるほど
ワクワクするような、切ないような、そんな気分になります。
知らない街の、知らない人々の日常に触れたような、そんな気持ちになります。
日本はやはり広く、それぞれの地には僕らの知らない日常と、そこに対する愛着があるのです。
エキゾチシズムは、別に海外旅行しなくても、この国に溢れています。
今回の震災で、そのような街や風土が、どれだけ喪われてしまったのでしょう。
変わらず続いていくと疑わなかった日常が、どれだけ奪われてしまったのでしょう。
そのことを思わずには居られません。
阪神淡路大震災の後、神戸は短い間に力強く復興を遂げましたが
新しい、綺麗な神戸を訪ねた時、記憶の中の神戸と空気が変わったことに戸惑いました。
そしてそれを一番感じるのは、当地の人々でしょう。
震災や原発事故が奪ったものは、命や家々だけではありません。
その地の文化や、街の薫りまで消し去ってしまった。
その失望に、僕らはどうやって寄り添い、支えていけばいいのでしょう。
震災から二ヶ月が経ち、有楽町でそんなことを考えていました。