夜の銀座で溜息モード。
さて、本日は午後から往訪打合せが連発。忙しかったですよー。
1月から地道に仕込んでいた、新年度の提案が花開きつつあるからです。
特に先週後半以降、続々と案件のご決定を頂いております。
次年度の目標予算の内、昨年実績に積み増す分はほぼクリアできた感じ。
つまり、ここからは昨年と同じ頑張りを出せば予算達成出来る計算です。
本日も、汐留の超大手広告会社さんと或るプロジェクトのお打合せをしたのですが、
先方は既に弊社をアサインすることを前提にお話を進めて下さっておりました。
また、6月からの事業であるにも関わらず、3月から初期企画費としてアカウントを立てて
下さるとの事で、もう感謝感激です。本当にありがたいことです!頑張ります!
(以下は長い上に物凄く愚痴っぽいので、興味の無い方はスルー推奨です。)
ところが、僕の「妖怪レーダー(©水木しげる)」はこんな時に反応します。
巧く事が運びすぎると、必ず悪い事も同じ位発生するぞ…と。
汐留の打合せ結果を部下のKくんに報告していた際、その危惧を話していたのですが
案の定、その後2件苦しいお話が。
1件はまあ頑張るだけだとして、もう1件は昨日汐留のもう一つの超大手広告会社さんから
内定を頂いていた案件。そもそも全国キャンペーン用に設計したものを、クライアントの
ご要望でまずエリアキャンペーンとして立ち上げることになったものなんですね。
んで、「エリア企画としてやるなら、Takさんの地元福岡の、Takさんの古巣の某局で
やりましょうよ!」という担当Fさんの粋な計らいで進んでいたものなのです。(超感謝!)
先日帰省した際も某局に立ち寄り、関係各位に協力要請をしていたのですが…
どうもその局の動きが鈍い。積極的じゃない。
曰く「前例が無い」とか「そのような売り方をしてない」などの理屈で、
こちらの企画に腰が引けているようなのです。
おいおいちょっと待ちなさいよ。そんなに難しいことや無茶なこと要求して無いでしょ。
第一東京のラジオ局なら、何の問題もなくやっていることですよ。モメることでさえ無い。
それは「出来ないこと」じゃなくて、「(面倒だから)やりたくないこと」なんじゃないの?
仮にやりたくないことだとしても、最近の某局ラジオ部門の年間売上高の2%に匹敵する
アカウントが見込める案件を、なんでそんなに嫌がるの?
Fさんが「こんなこと出来ますか?」と訊いたことを、「やります!」とか「仕切ります!」じゃなく、
「本社と協議してみます」・「上長に聞いてみます」でもなく
「前例が無いので無理だと思います…」とその場で即答しちゃうのは
営業マンとしてありえない姿勢なんじゃないの?
営業マンは売上げを上げるためにバックオフィスをきっちり仕切り、
バックオフィスはそれがコンテンツとして成立するようにきちんと企画を立てて運用する。
それがお仕事でしょうよ。断るのは仕事でもなんでもない。ただのサボタージュです。
広告主と聴取者に責務を果たすことこそが仕事なんです。
第一、僕が出した番組企画書に対案を出します、と云って4週間後に出てきたのは
僕の企画のタイトルを半分いじり、企画内容に2行足しただけのA4ペライチ。
そりゃねーよ。
愚痴を聞いてくれたippeichan(彼も元某局)も、「過去と横しか見ない仕事ですな」と
云っておりましたが、まさにその通り。
その「前例」は、いつ出来たもので、誰が作ったものなの?
前例の無いものに挑戦した先輩達がいたから、前例って出来たものじゃないの?
そんな悠長なことを云ってられるほど、ラジオは儲かっているの?
僕が某局で営業をやっていた約10年前。
いま振り返ると鳥肌が立つような危険な企画を、「お前が本気でやりたいなら死ぬ気でやれ!
もし失敗したとしても、その時は俺が責任を取ってやる!」と上長は認めてくれました。
そんな上長の思いを裏切らない為に、僕とスタッフは本当に死ぬ気で企画をやり抜きました。
民生(民間製品の事ね)の携帯電話で九州6局のラジオを結んで生放送、とか
携帯電話に野球実況音声を供給するシステムを作ったけど、繋がったのは本番3時間前、とか。
そんな企画の方が遥かに無茶だったし、危険に満ちた仕事だったけど
それでもやらせてくれたのが某局の姿勢だったし、その姿勢に僕は育てられたと思っています。
だからこそ今、東京で放送局の看板が無くても戦えるだけの意欲を持てたのだと思うし、
その情熱は、某局の上司や先輩、同僚や後輩が与えてくれたものに他ならないのです。
僕は某局のOBであることを誇りに思い、その名に恥じない努力をしているつもりなのに…
クライアントや代理店のFさんは、この企画が某局でなければいけない理由なんてないのです。
それを、仕事に携わる人の想いという部分だけで、コンペにもせず単局指名してくれているのです。
その想いに応える為ならば、僕は容赦なく某局から競合局に乗り換えます。
僕らの仕事は、意気に応える篤さと、目標達成の為の情熱がなければ務まらないからです。
かつて自由な社風を誇り、若々しく挑戦的だった某局は
いつの間にこんなに魅力の無い仕事をする組織になったのでしょうか。
そりゃ色々事情はあるかもしれませんが、それじゃ企業指針の最初に書いてある
「顧客第一」の意義にさえ反します。俺でさえ覚えてるんですよ。
頼むから、やれない理由じゃなく、どうすれば出来るかの議論を仕掛けてきてください。
僕らにメディアマンとしての熱さを見せてください。
そうじゃなきゃ、この東京でOBとして胸を張れません。
連絡を受けた帰り道、夜の帳が下りた銀座を歩きながら、やるせなさで胸が一杯でした。
愛して止まない古巣の変貌に、怒りより悲しさが止まりませんでした。
某局のみなさん、頼みます。
僕は一所懸命このプロジェクトに臨んでいますから、どうか一緒に燃えて下さい。
明日以降のみなさんの頑張り、僕は真っ直ぐにみつめています。