中国製トゥールビヨンの話?

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これで63万は正直高すぎる。

さて、先日テレビ朝日のショッピング番組で
中国製トゥールビヨンが紹介され、一部の好事家の間で話題になっております。
上記の写真が、その「GYC・グラントゥールビヨン?」(凄い名前だね)です。
この番組は、Webでも見ることができますのでお暇な方はどうぞ(24分あります。)
ムーブメントは中国の大手エボーシュ・シーガル社のTY800系のフライングトゥールビヨン。
現在世界で最も流通している、廉価版ビヨンムーブでしょう。
日本のブランドだと、B-BarrelKentexが採用しています。
これに18KGP(メッキね。)のケースやクロコダイルのストラップ、
ブルースティール(青焼き)の針やコート・ド・ジュネーブ仕上げなどを施して、
そのお値段、なんと630,000円(税込み・送料別)!
しかもそれが限定20本とは言え、完売したってんだからオドロキです。
このシーガル社製TY800系トゥールビヨンムーブを搭載した時計は沢山ありますが、
先にご紹介したB-Barrelのものなら19万円台。12月に発売されるKentexの最新型でも
57万円台です。しかも国内メーカーなのでアフターケアも充実しています。
B-Barrelなんて、本当に良心的な価格ですよ。商売っ気が少ないというか(笑)
(ちなみに、Kentexの新型ビヨンは今月売りのWATCH BEATに掲載されています。)
更にeBayで探してみると、TY800系のトゥールビヨンは大体800?5,000USDが相場。
相場ったって、随分レンジが広い(笑)つまり、「その程度」のムーブな訳です。
この価格だって、半年前に較べたら随分高くなったものです。
このTY800系、中国製トゥールビヨンムーブとしては一番出来が良いらしいのですが、
僕はこのキャリッジのデザインが嫌い。
何と言っても、ブランパンの偏芯キャリッジ式フライングトゥールビヨンのコピーだからです。
一流メゾンのコピー商品からスタートした現代中国時計ならではのデザインです。
(実際、TY800を使用した贋作は山のようにあります。)
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こっちが本物。ちなみに定価1,155万円。

この中国製トゥールビヨンに63万円を払うくらいなら
同価格帯のスイスやドイツの一流メゾンの普通の時計を買った方が全然良いと思うのですが
やっぱりトゥールビヨンってだけで目が眩むんですかねぇ…。
ちなみに僕が持っているトゥールビヨンも中国製です。
これはシーガルではなくTimeStar社製のエボーシュ。シーガルより全然安いんです。
eBayだと400USD台から買うことが出来、高くても2,000USD台です。
ちなみに僕のは700USD。円安の時に買ったのが痛いですが、今は相場が上がってるから
結局はトントン、と云ったところでしょうか。
スイス製トゥールビヨンが買えないなら、所詮この程度でいいと思うんですがねぇ…。
まあ、どこの馬の骨とも知れない時計に700USD使ってる時点でダメか(爆笑)
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意外と正確なのに驚きます。

【過去の関連記事】
中国製トゥールビヨンに異変?(2007年10月7日)