さて、最近つとに円高傾向が進んでおりまして
経済界や政界ではそれを憂慮するような発言が相次いでおりますが
もともと通貨高というものは、自国の貨幣価値が騰がることを示唆していますから
海外から物品を購入するには非常に都合が良い訳です。
で、この機を逃す手はあるまいということで、かつてJeanRichardを購入した
アメリカの時計ディーラー・Upscaletime.comから、一本お取り寄せ致しました。
今回はオーストリアのメゾン、ジャケ・レマン(Jacques Lemans)の916Aというモデルです。
Valjoux 7751を搭載した、トリプルカレンダー+ムーンフェイズ+クロノグラフという
プチコンプリケーションの時計ですね。
オーストリアのメゾンですが、製造はスイスです。
黒い文字盤は写真が撮り辛い…。
ちなみにクリックすると大判の画像がご覧頂けます。
元々7751搭載の時計をずっと狙っていたのですが、余りお手軽な価格のモデルがありませんで
貧民の味方・eposですら13万円から17万円位するのです。
それがなんと、今回は時計本体が745ドル。送料が45ドルということで、6万円台で入手できたと。
これは相当にお買い得なのではないでしょうか。まさに円高ばんざい!な訳です。
7751搭載の時計は、オメガのMark40やアラン・シルベスタインのものを除くと
殆どが似たようなデザインになります。先程のeposやクロード・メイランのモデルのような感じですね。
ところがこのジャケ・レマンは、ワタクシ好みのブレゲ風。
ブレゲ針(かなりペラペラですが)にコインエッヂのケースサイド。クラシカルな竜頭など
エレガントなデザインになっております。
このジャケ・レマン。国内ではF1公認の時計で有名ですが
過去にはこのような機械式時計も結構ラインナップしていたようです。
現在は殆どが廃番になっているようで、この916Aもオフィシャルサイトでは確認できませんでした。
F1ウォッチもそうですが、ジャケ・レマンの時計は非常にリーズナブルなのが特徴でして
この時計も定価でもおよそ3,300ドルです。
文字盤の植字インデックスや細かいギョシェ(プレスでしょう)はそれなりに雰囲気が出ていますが
裏スケから見える7751は、涙が出るほど素っ気ない…所謂「ETAぽん」感が満載です。
間違いなくエボレートですよね…。
とは言え、7751の楽しみは何と言ってもプチコンプリとしての表示の多彩さですよね。
8つの針に3つの窓。文字盤と針の色から、視認性は最悪クラスです(笑)
12時位置のインダイヤルは、30分積算計に曜日・月表示。
6時位置は、12時間積算計にムーンフェイズ(合わせるのがメンドくさい)
9時位置がスモールセコンド+24時間計(短針と連動)となっています。
センターからはクロノ秒針、時針、分針、そしてポインターデイトの針が延びています。
ゴチャゴチャしていますが、それが機械式マニアには萌えポイントなのではないかと。
ケース径は40ミリですが、デザインが詰まっているので大きさは感じさせません。
ただし厚みは16ミリとかなりありますので、スーツで使うと袖口が煩いかもしれません。
ベルトはオーストリッチ(ダチョウですね)と珍しく、ディプロイメントバックルが付いています。
この916Aは、Upscaletimeで見ると非常にバリエーションが多く
文字盤やブレスの組み合わせで様々な表情を醸しているので、
興味のある方はのぞいてみて下さい。
7750のモデルもありますね。
ちなみにこのディーラー、ハミルトンがアホのように安く
このブログでもお勧めしているカーキ・ネイビー・GMTが4万円を切っていたりしました。
(リンクを貼ろうと思ったら、売り切れたのか表示が無くなっていました。残念!)
円高の今は、時計購入のチャンスかもしれませんよ。