いや、あの、続報という程ではないのですが
どうもこの時計を気に入ってしまい、写真を撮ったので…。
画像はクリックすると拡大されます。ディテールも是非ご覧下さい。
・文字盤の装飾
文字盤の装飾は、うろこ状のギョシェが中央部分とインデックスの外周部分に。
レコード引き仕上げがインダイヤルとインデックス部分に施されています。
文法的には間違っていないのでしょうが、このデザインにタキメーターが必要だったかは謎…。
・全体の表情
全体の表情で一番気になるのが視認性。結構時刻の読み取りに難儀します。
また、ポインターデイトの日付表示部分にギョシェが施されていて、その上に日付が印字されているので
19日から31日までの部分はかなり読み取り辛いですね。
ローマ数字のインデックスは植字されていて、これは良いアクセントになっています。
ただかなり大きいので、ミニッツマーカーの表示が少なく、時刻合わせはタイミングが肝要です(笑)
24時間計の針だけが夜光塗料を盛られており、それ以外は夜間は一切読み取れません。
24時間針については、おそらくETAからの出荷時にそうなっているのでは、と推測しています。
違うかな?
ムーンフェイズの窓は写真で見るより綺麗。このお月さまには顔が入っています。
時針・分針の視認性は最悪ですが、ポインターデイトだけ針先が赤いのですぐに見つけられます。
同じ916でも、このモデルのような配色ならかなり見やすいのかもしれませんね。
・ケースと針
ケースはベゼル部分がホグネイル仕上げ。サイド部分がコインエッヂ仕上げになっています。
いずれもブレゲ様式ですね。コインエッヂはアエロナバルのそれより若干ぼけている程度。
まあ、本家と比べちゃ酷ですが…。全体を引き締めるには非常に良いアクセントになっています。
文字盤と併せてかなり装飾が強いので、40ミリにしては小さく見え、一方で存在感は充分です。
12時位置の時針と、30分積算計の針を拡大して見比べて頂きたいのですが
どちらも針の厚みが同じくらいなのですね。その分、時針・分針の存在感が薄くなっています。
筒カナ(でいいのかな?)から4本もの針が伸びている訳ですから、或る意味仕方が無いのかなと思いますが
針の色や立体感を換えることで、随分違ったのではないかと考えています。
また、分針の先曲げ処理は施されていません。研ぎに関しては期待しちゃいけないでしょうね…。
「ブレゲの林檎」の部分が、12時・6時・9時の各インダイヤルの針の根元を通過するようになっていて
これは結構好きですね。
長さに関しては、きちんとミニッツマーカーに届いているので合格!
それから、竜頭やクロノグラフのプッシュボタンは物凄く押しにくいです。
指先が痛くなります(^^;) まあデザイン優先ですよね。何もない平板なボタンよりは良いです。
色々ケチをつけましたが、それでも全体としては非常にエレガントなデザインだと思います。
こんぷりけーしょんのとけいだー!という高揚感と併せて、充分満足できる質感を持っています。
比較用にブレゲのRef.3210BBの写真を観ていて思ったのが
このような細かい装飾を、手作業で仕上げているブレゲはやはりとんでもない仕事をするなということ。
この916Aですら美しいのですから、況やブレゲをや、ですね。
この916A。6万円台なら超お買い得、と自分では思っています。