分かってるなぁ!

さて、いよいよ東北新幹線の延伸開業が来週の土曜日に迫りました。
グリーン車を越える「地上のファーストクラス」グランクラスなどが既に話題ですが
僕はなんと言っても、JR東日本のTVCFに注目しています。
特に今月13日から放送が始まった「開業編」は、ある観点で素晴らしいと思います。
(ただ投下GRPがさほど多くないので、見る機会が少ないですね…)
ぜひこれをご覧下さい。


泉谷しげるも、吉幾三も、三浦春馬もいい貌してます。

新青森駅に入線する一番列車?を、泉谷駅長から新米駅員の三浦春馬くんまでが
一斉に敬礼して迎え入れる。という内容なのですが、これを観た新幹線ファンは
間違いなく、この動画を思い出すのではないでしょうか。ご覧下さい。

こちらは、2008年の12月の0系新幹線最終運転時の広島駅において
駅員が一斉に敬礼をするシーンです。この動画では観られませんが、車内清掃のスタッフなど
あらゆる関係者が敬礼で0系を見送っています。
個人的には、今回のJR東日本「開業編」を制作した方の頭には、
この動画があったのではないかなぁ、と考えています。
鉄道員の敬礼には、遠く旅する列車とその乗員・乗客への敬意のほかに
安全で快適に列車を運行するための決意や誇りが込められているような気がするのです。
そしてその矜持を敬礼という形で見た時に、自然と感動してしまうのです。
春夏秋冬、雨の日も風の日も、毎日当たり前のように定時運行が行われているその裏には
鉄道員の方々のたゆまぬ努力があることに、改めて気付かされるのです。
先程の「開業編」では、駅員やアテンダントがワクワクしながらホームに集まる様が
描かれています。ここもこのCMの大事なポイントだと考えます。
乗客の方々だけでなく、我々鉄道員も、新青森に新幹線が来ることを楽しみにしています…
という心情を、瑞々しく描き出しているような印象を受けるのです。
今回の作品は、ちゃんと鉄道が持つロマン、新幹線が持つロマンを解っている方が
制作されたのではないかなー、と嬉しい気持ちで居ます。
CM論評というには余りに感情的かもしれませんが、良い広告だと思います。
ちなみにこの広告、連作になっていますので、ぜひこちらでご覧下さいね。
新幹線には、様々な人の、様々な人生が載せられているように思います。
通勤列車だって勿論そうなのですが、もっとそれが色濃くなるというか…。
だからか、新幹線のCMには名作が多いですよね。
同じJR東日本の20周年記念CMも素敵ですよ。

ちょっと止まらなくなりそうなので、今回はこの辺で。
ああ、新幹線で旅に出たいなぁ!
【関連記事】夢の超特急、終着駅へ。(2008年11月9日)