Mahalo hoaloha

さて、我が株式会社SEVENがハワイで制作している番組「Aloha Weekend」。
LOVE FM / 福岡76.1MHz / 土曜13:00-13:30)
今日ハワイから届いた素材を編集していたところ、その中でハワイのアーティストたちが、
東日本大震災の被災者支援の為に「Together Hawaii」という楽曲を創り、
その収益全てをアメリカ赤十字社を通じて寄付することを知りました。とても素敵な曲です。


参加ミュージシャンは、エイミー・ハナイアリイ、ヘンリー・カポノ、マノアDNA、マイラニ、
ライアテア・ヘルム、ショーン・ナアウアオ、ロビ・カハカラウ、チノ・モンテロ、ケアロハ、
スティーブ・ジョーンズの10人。
1曲99セントで、ハワイの名門レーベル・Mountain Appleの専用ページからダウンロード購入できます。
震災発生以降、Aloha Weekendのニュースコーナー「Hawaii Update」で
震災被災者支援の為のチャリティに関する話題が途切れたことは、ただの一週もありません。
州政府、地元財界、高級ホテル、アーティスト、商業施設、著名シェフ、高校生の交響楽団まで
ありとあらゆる人々が、東北の人々に届け!と頑張っています。
遠く離れた南の島から、あたたかい愛の輪が届いています。
東北の人々の復興は、未だその端緒にすら辿り着けていない部分があります。
震災は過ぎ去ったことではなく、原発の問題と併せ、永く続く道程となります。
被災者の方々へのサポートが一過性のものにならないよう
ハワイの人々に負けない愛と、力強さを以って、ご一緒にがんばりましょう。
Aloha Weekendでは、5月7日オンエアの番組内で、この楽曲をご紹介します。
福岡の方はradikoでも聴くことが出来ますので、どうぞお聴き下さい。
I feel your love.
Mahalo hoaloha from the land of rising sun.

GWの谷間の月曜日。

…ということで、今日はかなりラフな格好で出社。
普段よりのんびりペースで仕事をしています。
で、昨日からSwatchのYAS403・Heraclesを着けていますので
こちらをきちんと撮ってみました。
この時計、拙ブログでは検索の多いアイテムのひとつ。
過去記事でレビューしております。

sDSCF0391.jpg
クリックすると拡大します。

ブレゲ風味満点ですが、ギョシェはそれっぽいプレスをしているだけですし(見せ方は上手ですね)
針は本家のブレゲ・クラシックと同じくらい細いのですが、表しか塗っていないので横は地の色丸見え(笑)
針先の研ぎも、もちろん「このクラスとしてはまあ合格ですよね」位の水準です。
ムーブメントはETAの2842。よく見かける2824-2とは違いますのでご注意ください。
実質Swatch専用ムーブメントで、オーバーホールを前提としていないもののようです。
ハック(秒針停止)無し、手巻き付きの自動巻きムーブメントです。
sDSCF0393.jpg
こちらがムーブメント。ちゃんと裏スケです。クリックで拡大。
風防は表裏共にプラスチック。安っぽいですが、文法的には間違って無いとも云えますよね。

一番凄いのはベルトが合皮であること。ビニール感満点ですので、
お仕事などで使うのならまず交換しなければいけないでしょうね。
ただ、Swatchのベルトって汎用品は使えなさそうなので、Swtach用の中から選ぶことになるでしょう。
なんにせよ洒落で着ける時計ですから、本気でブレゲ風をお探しならばお勧めしません。
遊び心ある一本として楽しみたいですね。
とは言え、以前三越のワールド・ウォッチ・フェアでお会いしたブレゲ担当のおじいちゃん店員さんは
この時計を着けていらっしゃいしました。
Official Bootlegとして、嫌味なく使えるところがいいのかもしれません。

UMPCを導入。

Image673.jpg
中央が今回導入した富士通のFMV LOOX U/G90G。
左はSONY VAIO VGN-G2で、右がEeePC 4G-X。

さて、独立して以降必要不可欠になったモバイルノートPC。
スマートフォンやタブレットでは、僕のワークスタイルにはマッチしないので
2008年の2月にネットブックの嚆矢であったEeePC 4G-Xを購入
以来、EeePC 900X→EeePC S101とネットブック3台を使った後、
2010年の1月にはCULVにチェンジ。Core2 Duoを搭載したVAIO VGN-G2に乗り換えました。
ネットブックは軽量でバッテリーもよく持つのですが、如何せんAtomではパフォーマンスが
厳しかったのです。音声編集も難しいですし。
ところが、一年VAIOを持ち歩いてみて気付いたのは「出先ではあまり編集はしない」ということ…。
それよりも最近ではPCとACアダプタ、大量のドキュメントをTUMIに詰め込むとその重量は6kgを越え
40過ぎの肉体にはちょっとしんどかったのです。
そこで今回、富士通のUMPCであるFMV LOOX-U/G90を購入しました。初のWindows7のマシンです。
Atom Z520(1.33GHz)に2GBのメモリを積んで、重さはなんと495g。
VAIOは1.1kg弱、これまで最軽量だったEeePC 4G-Xが約920gでしたから、一気に半分の重量です。
Image675.jpg
たばこと較べると、その小ささが分かりますね。

VHSのビデオテープほどしかない大きさで、キーピッチこそ慣れれば大丈夫なレベルですが
1,280×800pixelの解像度で5インチしかないディスプレイは、文字が極小を越えてもうアリンコレベル。
普段TwitterクライアントとしてHootsuiteを3カラムで使っていますが、LOOXでは難しいですね。
Windows7+Atomの組み合わせは、正直ノーマルでは全く使えません。重過ぎ・遅過ぎて発狂します。
XPで鍛えたチューニング技術で徹底的に軽量化、ムダプログラムを排除してようやく使えるレベルです。
しかも富士通やNECなどのマシンを購入すると、だいだいメーカー製の要らんアプリや
アンチウイルスの試用版などの余計なアプリが山ほどついてきて、それも苛立ちますね…。
ちなみにこのLOOXは昨年の春モデル。電源投入と同時にWin7SP1を始めとした
各種アップデートが始まったのですが、自分でオフィススイートなどをインストールできるようになるまで
実に4時間ほどかかりました。ええ加減にせえよ。
バッテリーの持ちは普通に使って2時間程度。まあそんなもんでしょうね。
外出時の使用に割り切れば、耐えられるレベルだと思います。
外でのネット接続はイーモバイルがメインですが、WiMAXが付いているので1日契約も活用できそうです。
Image674.jpg
USBジャックはフロントパネルに2箇所。

これによって、VAIOを自宅でのメインマシンとして、LOOXを移動中・外出先で
EeePC 4G-Xをバックアップ機にという配分がほぼ固まりました。LOOXは割り切って使うマシンですね。
(会社ではデスクトップを使っています)
過去の900Xは部下が、S101はカミさんが使っています。
出張時にはVAIOを持ち歩かなければいけないでしょうが、日常の外出中・収録先などでは
Webの閲覧とメール。オフィススイートも修正レベルでしか使いませんから、これで何とかなりそうです。
ワークスタイルに合わせたPC選びって、なかなか難しいですね。
たった3年で5台も乗り継いで、やっとここまで来たかという感じです。

【提言】今こそアナログラジオを。

Image647.jpg
いま僕が自宅で使っているラジオ。オーム電機のRAD-S311N。
AM/FMに加え、SW(短波放送)も聴けます。これをエネループで稼動させています。

さて、今回の震災で一番重要な情報のひとつは「緊急地震速報」です。
地震の初期微動(P波)を検知し、主要動(S波)が到達する前に警戒を促すこの速報は
テレビ・ラジオ全局に加え、一部の携帯電話やインターネットでも取得することができます。
ただこの緊急地震速報、地上デジタルテレビ放送―つまり「地デジTV」では
受信が遅れることをご存知でしょうか?こちらの引用をご覧下さい。

地デジの緊急地震速報、遅れ解消へ 在京各局が新システム運用開始
日本新聞協会 2010年8月23日配信より引用
地上デジタルテレビ放送の緊急地震速報がアナログ放送より遅れる問題を解消するため、
NHKと在京民放キー局は8月23日、地震発生地や予測震度などを地図で表示する前に、
「緊急地震速報」というスーパーとチャイム音を流すシステムの運用を開始した。
総務省が放送各局に対し、速報の迅速化を求めていた。
 NHKによると、デジタル放送の緊急地震速報はアナログ放送より約1.6-3.3秒遅れる。
今回導入するスーパーは、難聴者向け字幕放送と同じ信号を使う。
従来より約1.0-2.5秒早くなる。ワンセグ放送には対応しない。
 NHKは同日、東京タワーからの電波を受信できる地域と27の放送局で運用を始めた。
10月末までに全国での実施を目指す。

この記事で注意して頂きたい点が2つあります。
まず、「対策が施される前の地デジの緊急地震速報は、アナログより約1.6-3.3秒遅れる」点。
そして「改善後の地デジの緊急地震速報は、約1.0-2.5秒早くなる。ワンセグ放送には対応しない」点。
つまり対策が施された後でさえ、地デジの緊急地震速報はアナログTVより約0.6-0.8秒遅れる訳です。
しかも携帯電話などのワンセグ放送は、更に遅れる訳です。
ものすごく簡単にご説明すると、地デジTVでは番組を電波に乗せるに当たって
放送をあるデータフォーマットに処理(エンコード)して、端末(TV受像機)で
それを復号(デコード)します。
このエンコード-デコードの両方の処理の時間分、速報表示が遅れる訳なんですね。
もともと今年7月24日には、現行のアナログテレビ放送を完全に休止
地デジ放送に一本化される予定だったのですが、東日本大震災の被災地である岩手・宮城・福島では
最大一年程度、地デジへの完全移行が延期されることになったそうです。
(参考:<地デジ>3県の移行延期を発表 岩手、宮城、福島 (毎日新聞)
ただ今回の震災で、地デジテレビの弱点である「速報の遅れ」は非常に気になるものでした。
これは被災3県の問題ではなく、今回の震災の影響を受けていない地域も含めた全国的な問題です。
既にこのブログで何回か書いていますが、僕はPCのブラウザ・Google Chromeに
緊急地震速報エクステンションというアプリケーションをインストールしています。
これと地デジTVを比較すると、体感的・経験的に9割以上Chromeの方が速く速報するのです。
しかもこちらは、震源地・予想震度・予想マグニチュードを表示します。
この3週間ほどは、Chromeで緊急地震速報を確認→TVで確認という流れが当たり前になっています。
(勿論これは、インターネットへの接続環境により大きく変わってくるものであることにご注意下さい。
僕の会社及び自宅は、共に光ファイバー接続で、ベストエフォートで100Mb/sの速度です。)
体感速度では、短くて0.5秒、長いと2秒以上の差があります。
「なんだ。たった2秒か」と思われる方もいらっしゃるでしょう。
しかしこの1・2秒の時間が、一刻を争う事態では極めて重いものとなります。
実際、僕が自宅でこのような状況に遭遇すると、例えばリビングに寝そべっていたとしても
1秒程度で立ち上がり、次の1秒で携帯電話と財布を探すことが出来ます。
その上で、TVの緊急地震速報が鳴った時にはセイフティルームである寝室に向かい始めているのです。
例えば震源から自分の居る場所までの距離が50kmあったと仮定して
P波(秒速約7km)とS波(同約4km)の伝播速度の差を考慮すると、
震源地でP波発生の10秒後に緊急地震速報が鳴った場合
1.P波が自分の位置に到達するまで…7.14秒後
2.緊急地震速報を受信…10秒後(P波到達2.86秒後)
3.主要動(S波)が自分の位置に到達するまで…16.67秒後(緊急地震速報受信後6.67秒)

…という計算になります。(非常に大雑把です。間違っていたらご指摘下さい。)
※東日本大震災の際は、P波発生から一般向け緊急地震速報まで8.6秒かかっています
この僅か6.67秒しかない対応時間が、地デジによって1秒遅れたら猶予は5.67秒。
この差は大変大きいと、僕はこの数週間の実体験で痛感しています。
まして、震源との距離が極めて小さい直下型地震の場合はどうなるでしょう?
とは言え、有限の資源である電波をより効率的に使うために地デジは整備されたもの。
エコポイント制度などを使ってまで、国策でアナログからデジタルへの転換を進めてきたのですから
今更「デジ・アナ並存」というのは本末転倒な話しですし、放送局はその負担に耐えられないでしょう。
そうすると、「アナログ波で高速に・広汎に緊急地震速報を伝えることが出来るメディア」は
ほぼ現行のラジオ放送だけになる
ということになります。
携帯電話やインターネットも、通信回線を利用しているため、放送のように
無限の接続(受信)は出来ないんですね。通信トラフィックが急に増大すると、繋がりにくくなるのは
みなさんもよくご存知だと思います。「輻輳(ふくそう)」という現象です。
放送は一方的に電波を送っているだけなので、この輻輳は発生しません。
僕は地震学者ではありませんので何ら確たることは言えませんが
太平洋プレートでの大規模な地殻変動は、隣接する北米・ユーラシア・フィリピン海の各プレートに
通常よりも大きな応力を懸けているのではないでしょうか。
その意味で、今後東海・東南海・南海地震の発生に充分注意が必要ではないでしょうか。
その時、皆さんの生命や財産を守るのは、アナログラジオ1台かもしれないのです。
アナログラジオの受信機は、一台1,000円も出せばそれなりのものが買えます。
AMであれば、スピーカーで鳴らしても、単3乾電池一本でそれなりの時間聴けるはずです。
皆さん、どうか今のうちにラジオを一台用意して、日常的に聴くようにして下さい。
TVと違い、仕事をしながらでも聴くことが出来ます。BGM程度に無意識に鳴らしておくだけでも
緊急地震速報のあのチャイムが鳴れば、瞬時に気づくことが出来るはずです。
ラジオマンとして、皆さんの安全のために、強く強く提言差し上げます。
そして可能であれば、全国のラジオ局の皆さんがこの状況にいち早く気付いて
全国的にラジオの普及と、日常聴取を強く・大きく呼びかけて欲しいと願います。
私たちラジオ業界人ができることは、災害発生後だけでは無いのです。
どうか宜しくお願い致します。

個人的震災対策メモ(会社編:その2)

Image644.jpg
弊社のキャビネットや引き出し類は、現在ガムテで止めています。

さて、個人的な震災対策メモ。会社編のその2をお届けします。
今回も本論に入る前に、まずこの記事をお読み下さい。

アウターライズ地震 発生の懸念、小さな揺れで大津波も
毎日新聞 4月17日(日)20時16分配信より引用
 東日本大震災後、各地で地震活動が活発化する中、震源域東側の太平洋プレートの内部で、
大規模な「アウターライズ地震」の発生が懸念されている。
マグニチュード(M)9.0の巨大地震の影響で、太平洋プレートに大きな力がかかっているため。
過去には最初の大地震の2カ月後に発生した例もあり、
気象庁は「発生すれば大津波警報を出すようなケースも考えられる」と話している。
 アウターライズ地震は、陸のプレートの下に海側のプレートが沈み込む境界面で起きる
東日本大震災のような地震の発生後、境界面より外側の地域で発生する地震を指す。
プレート境界面の破壊後、海側のプレートの浅い部分に引き延ばそうとする力が働くため、
プレート内部で正断層型の地震が発生する。
本文の続きや図解はこちらをご覧下さい

<会社編:その2> ※自宅編と重なる部分は省略します。
・大きな地震の後、キャビネット類の開閉には充分注意を。
 →3/11の震災後、14日の月曜日に滅茶苦茶になった事務所を片付けたのですが
  一通り作業が終わった後、お茶を入れようとキッチンの戸棚を開けた瞬間に
  中でシェイクされた様々なものが一気に落下してきました。
  今回はお茶やらプラカップだったので怪我などはありませんでしたが、これが重量物だったら…。
  二次災害を避けるためにも、大きな地震の後は、キャビネット類の開閉には注意しましょう。
・自社の避難経路は事前に確認しておく。
 →弊社は14階建てビルの13階に所在するため、3/11の本震、それに続く大き目の余震の度に
  かなり揺れます。体感的には実際の震度に1を加えるような印象です。
 →また、決して新しい建物ではないので(昭和53年ごろ竣工)、長周期地震動に拠る
  躯体の損傷も懸念されます。ちなみに今回の長周期地震動は、比較的最近の建築物でも
  ダメージを与える可能性が懸念されています。
 →弊社は現在、社員の出社を基本的に避けていますが、それでもオフィスで作業する場合は
  鞄などの荷物一式は必ず玄関傍に置くように指示しています。
 →その上で、緊急地震速報を伴うレベルの地震が発生し次第、オフィス入口にドアストッパー
   (特に酷い時はスチール製の傘立て)を挟んで閉じ込め対策をしています。
 →また、弊社ビルには非常階段が東西2箇所ありますが、どちらも一度上り下りして
  経路を確認しています。
・会社ではラジオ+Google Chromeで緊急地震速報をキャッチ。
 →これは自宅編でも若干述べましたが、弊社にはTVが無いので、業務時間中は常にラジオを
  つけて緊急地震速報を受信できるようにしています。Google Chromeの緊急地震速報エクステンションも
  利用しています。
 →会社でのラジオ聴取にradikoを使用している方も多いと思いますが、radikoは実際のOAより
  それなりに遅延して配信されているので、緊急地震速報は全く役立ちません。
  (radiko用の音声には緊急地震速報を乗せない局もあるようです)
  くれぐれもご注意ください。
 →同様にワンセグなども、放送波のデコードなどによる遅延を考慮した方がいいです。
  その意味では、やはり地上波アナログラジオが最も信頼できると考えていいと思います。
・緊急事態時の集合場所を予め決めておく。
 →弊社は、3/11の本震発生時に社員全員がバラバラに行動していた為、安否確認だけでなく
  集合に非常に難儀しました。
 →僕はオフィスで震災遭遇後、裏の青山小学校の校庭に避難していたのですが、
  その間に他の社員が皆オフィスに一度ずつ(階段で)上がりました。
  全員がオフィス近辺を目指したのは良かったのですが、電話が使えない状況の中で
  行き違いが複数発生した訳です。
  これは余震のことを考えると、非常に危険であったと反省しています。
 →そこから考えると、非常事態が発生したときはどこに集合し、そこで安否確認を行う…と
  事前に取り決めておいたほうが良いと思います。
今回はこのような感じでしょうか。
次回は「避難編」と題して、避難時・帰宅困難時に気付いた点をお話します。

個人的震災対策メモ(会社編:その1)

Image607.jpg
最早この『装置』をネタに出来なくなっています。

さて、個人的な震災対策メモ。今夜は会社編です。
本論に入る前に、まずこの記事をお読み下さい。

津波伴うM8級、1か月内にも再来…専門家
読売新聞 4月14日(木)3時15分配信より引用
 東日本大震災の震源域の東側で、マグニチュード(M)8級の巨大地震が発生する可能性が
高いとして、複数の研究機関が分析を進めている。
 日本海溝の東側で海のプレート(岩板)が引っ張られる力が強くなっているためで、
早ければ1か月以内に津波を伴う地震が再来する危険がある。
 M9・0の東日本大震災は、押し合っていた海のプレートと陸のプレートの境界面が破壊されて
起きた。そのため周辺の地殻にかかる力が変化し、東日本全体で地震が誘発されている。
 京都大防災研究所の遠田晋次准教授(地震地質学)は全地球測位システム(GPS)の
測定データから、海のプレート内部で引っ張られる力が強くなっていることを突き止めた。
明治三陸地震(1896年)の37年後、昭和三陸地震を起こしたメカニズムと共通しているという。
「今、昭和三陸規模の地震が起きると、仙台市で10メートルの津波が押し寄せる計算になる」と言う。

本震から1ヶ月経って尚、強い余震が続いています。震災はまだ東日本で進行中の事象です。
僕が書いているのは今回の震災の反省ではなく、いま為すべき対策だと考えています。
特に今回は会社編ということで、BCP―事業継続計画的側面のポイントも記述します。
<会社編:その1> ※自宅編と重なる部分は省略します。
・バックオフィス系のデータは複数のWeb上でバックアップを取る。
 →そもそも弊社では、全社員にNドライブでのデータバックアップをさせています。
 →会社にはバックアップ用の外付けHDDがありますが、更新頻度は低く、かつ物理的にオフィスに
  あるものですから、震災発生時にそれを持って逃げるなど不可能でした。
 →特に財務・総務・労務系のデータを喪失すると、「平時」に戻ることすら難しくなります。
 →震災後、僕はNドライブに加えてSkydriveにもバックアップを置く準備を進めています。
・業務系データはメールでバックアップするのが楽。
 →とは言え、日々進行する業務案件の書類全てを最新の状態でバックアップするのも大変です。
  そこで僕の場合は、取引先にメールで書類を送る場合、全て自分のアドレスをcc/Bccに入れます。
 →その上で、WebメールサービスのPOPアカウントに自分のアドレスを入れ、
  自動でバックアップするようにしています。
  現在は、Gmail、Yahoo!メール、Hotmailの3つのWebメールでバックアップしています。
 →その為、PCのメーラーの設定は「サーバにメッセージのコピーを置く」にしておき
  数日置きにサーバから削除するようにもしています。
 →これをしておけば、Webストレージ上でのデータバックアップの分量が随分減る筈です。
・編集中/執筆中のデータはUSBメモリなどに同時バックアップ。
 →僕は番組の編集や原稿の執筆など、長時間作業するデータを多く取り扱います。
  これらはデータサイズが巨大だったり、頻繁にバックアップする時間的余裕が無い場合があります。
 →そこでこの手のデータは、PCにUSBメモリ(僕は自分の鍵の束にキーホルダーとして付けています)
  を挿しておいて、作業がある程度進捗したところで随時バックアップを取ります。
 →鍵の束にUSBメモリを付けておけば、避難時なども忘れることが無いので比較的安心です。
・やはりモバイルノートPCは役立つ。
 →スマートフォンやタブレット端末は、平時に通常業務の補助的役割で使用するには便利ですが
  やはり会社での業務継続が困難になった場合はモバイルノートPCがあった方が便利です。
 →弊社では、全社員にモバイルノートを支給していますが、これとWebストレージを組み合わせれば
  或る程度の業務までは社外作業でも対応可能となります。
 →これは<会社編:その2>として後日詳しくお話しますが、弊社はオフィスでの安全な業務を
  保証出来ないため、現在僕以外の社員は基本的に出社を控えるように指示しています。
  そのような勤務形態にスムーズに、即時変更するためにも、ご検討をお勧めします。
・Skype In/Outが想像以上に役立った。
 →僕は自分のPCにSkypeをインストールし、尚且つSkype In/Outも契約しています。
  つまり、PCを電話機代わりにできるようにしています。これが役立ちました。
 →震災発生の日、携帯電話網が大混乱する中、Skypeなら繋がるという事象が多かったのです。
  特に、弊社には岩手県一関市出身の社員が居り、ご家族の安否確認が全く出来なかったのですが
  Skypeから一関の固定電話には繋がったのです。当日に被災地の電話に繋がったのは
  凄いなと思いました。
 →また、携帯/PC共にメールは比較的震災発生直後でも使えたので
  緊急連絡先にSkype Inの電話番号(050で始まる番号です)をメールで連絡し、
  電話連絡が必要な場合はここにかけるように、と伝えることも出来ます。
  オフィスから避難していても、これならノートPCがあれば通話が可能になります。
・社員連絡網は携帯だけでなくメール等でも用意。
 →3/11当日、僕は社外に居た全社員の安否確認に非常に難儀しました。
  途中まで只管携帯電話にかけようとしていたのです。
 →途中で気付いてメールでの連絡に切り替えたところ、そこからようやく確認が出来始めました。
  また、Twitterなどを安否確認の掲示板代わりに使った人も多かったようです。
  実際混雑はしていたものの、Webはそれなりに使えましたからね。
 →その後社員と相談して、全員で共有しているGoogleカレンダーを効果的に使えないかという
  アイディアが出ました。確かにそれはいいアイディアだと思っています。
  サイボウズなどの携帯にも対応したグループウェアもいいかもしれません。
長くなったので、今夜はここまでにしようと思います。
ちなみに冒頭の写真は、弊社オフィスの天井からビニール紐で乾電池を吊るした「簡易地震計」です。
最初はオフィスに揺れを目視するものが何も無いから…と半分冗談で設置したのですが
最近は僕も含め地震酔いが収まらず、揺れているのかそうでないのかの判断がつかないことや
ヘッドフォンを付け、ラジオを止めて編集作業をしているときなどの確認手段として重宝しています。
特に先週後半以降、強い余震が続いて以降は、これを頻繁に確認しています。
首都圏でも、かなり地震酔いでストレスを溜めている方も多いようですので、ご参考までに。
この後は、<会社編:その2><避難編>と続けていこうと考えています。
それではまた。

個人的震災対策メモ(自宅編)

Image639.jpg
今日届いたダイナモラジオ。これで2台目。
LED懐中電灯・携帯充電機能・方位磁針・サイレン機能などが満載されていますが
肝心のラジオが全然ダメ(涙)なので商品名等はご案内しません。

さて、元々僕は地震が大嫌いなので
これまでにも結構防災対策には余念が無かったのですが
今回の東日本大震災と一連の余震を受け、皆様に役立つかどうかは別として
個人的な震災対策メモを書いておこうと思います。長くなりそうなので章分けします。
<自宅編>
・最低一部屋は「セイフティルーム」とする。
 →我が家は寝室をセイフティルームとし、倒れるような家具は一切置いていません。
  緊急地震速報や、それに続く大きな揺れが発生した場合はそこに移動するようにしています。
  「ここなら大丈夫」と思える場所があるだけで、精神的には楽です。
  特に今回の震災のように、長くストレス環境下に置かれる場合は尚更です。
・セイフティルームに置くもの
 →ラジオ(電池式・ダイナモ式)…ダイナモ式は携帯充電機能・懐中電灯機能を持ったものが良い。
 →ラジオは予めNHK-R1に合わせておくと、慌てずに済みます。各地の周波数はこちら
 →懐中電灯…時々点灯試験をすること。我が家は震災当日、2つあったうちの一つが使えませんでした。
 →蝋燭、蝋燭を置くためのトレイ、ライター(それぞれ複数)…但し臨時用。火災に注意。
 →各種電池(ラジオ用、携帯充電器用など)…我が家はエネループ&充電器も用意しています。
 →着替え…動きやすいもの、素早く着られるもの。
 →その他ペットボトルの水や軍手なども置いています。
※我が家は震災当日、かなり長い時間停電しました。その時に、暗闇でも懐中電灯の場所が
 分かるようにしておくのは大切だと痛感しました。ところが電池が無くてその後難儀しました。
 真っ暗な中でこれら必要なツールを探すのは大変です。すぐ取り出せるところに置くようにしましょう。
 2004年の中越地震の取材の時に被災者の方に伺ったのですが、「ラジオがどこにあるか忘れていた。
 やっと思い出して取り出したら、電池が切れていた」という証言がありました。
 そのことからダイナモ式(自家発電)ラジオを用意しておいたのですが、3/11は大活躍しました。
・非常持ち出し袋は玄関そばに。
 →我が家はひとり一つずつ、非常持ち出し袋を用意しています。
  中越の時には、震災発生後2日で充分な救援物資が届いたとのことでしたが、
  今回の東北では津波の影響もあり、物資が届くまでかなりの時間を要しました。
  そのことから、4日間の栄養/水分を確保できるように食料等は構成しています。
・放送に常に触れておくこと。
 →現在は、就寝時もラジオを小さくつけています。ここまで余震が頻繁だと、緊急地震速報が
  鳴るだけで充分に慌てず対応出来ます。精神的にも随分楽です。
 →これに加え、僕は自宅に居る間はほぼPCを立ち上げっ放しなので、Google Chromeの
  緊急地震速報エクステンションをインストールしています。
  これが非常に役立ちます。概ねTVより2秒程度早くポップアップします。
・もちろん、家具には制震/耐震グッズを。
 →リビングの書架など、背の高い家具には当然つっぱり棒を複数入れています。
  ところが、3/11の本震で軒並みユルユルになりました。適宜締め直す必要があります。
・携帯電話の充電池を鞄の中に。
 →3/11の本震直後、会社そばのコンビニでふと思いついて携帯の充電池(乾電池を使うもの)を
  購入したのですが、僅か1時間後にはどのコンビにでも売切れていました。
  通話規制による頻繁なリダイヤル、ワンセグやTwitter等による情報収集などで、携帯の電池は
  あっという間に無くなります。その時にちゃんと電源を確保することは大切です。
・セイフティルームに通じる扉は締め切らない。
 →我が家は、リビングと寝室の間の廊下に扉があるのですが、先日大きな余震が発生した際
  この扉が軋みによって(揺れている間だけ)一瞬動きが渋くなりました。
  最悪扉が開かなくなった場合のことを考えると、このような頻繁に大きな揺れが来る間は
  扉は締め切らず、必ず開放できるようにした方がいいかもしれません。
・コレクションボックスは安全な場所に
 →我が家の大切な大切なコレクションボックスも、いまは場所を移動しています(笑)
  元々は書架のコレクション棚にディスプレイしていたのですが、現在はTV台の下に避難させています。
  我が家のTVボードは部屋の幅に合わせて用意した、広く低い台なので極めて安定しています。
  ここなら、仮に天井が落ちても大丈夫な筈。これは個人的には大切なことです。
…ということで、今回は自宅編をお届けしました。
次回は「オフィス編」として、BCP(Business Continuity Plan / 事業継続計画)的な側面も踏まえて
僕の個人的な対策をご紹介したいと思います。

ムチャな時計。

sP4120082.jpg
パッと見は普通の時計なのですが。

さて、久し振りに時計を買いました。実に約半年振り(←久し振りなのか?)
Upscaletime.comの日替わり超特価で、ジャケ・レマンGU218Cを買ったのです。
送料込みで260USDちょっと。最近の円安傾向をもってしても、
日本で買うより安く「スイス製の時計」が買える、とホクソエンデいたのですが…。
調べてみるとこの時計、ClaroのCL-888(18石/21,600vph)というムーブメントを使用しているとのこと。
もともとSwiss made movementと書いてあったので、セリタかなぁと思っていたのですが
聴いたことも無いエボーシュの登場で、俄然気になり調べてみました。
szodiac2xc2.jpg
Zodiacに載ったCL-888。ということはこのメゾンも…。

すると…
海外のフォーラムで、これがシーガルのST-16をベースにしたものであると判明しました。
つまりこの時計は、「スイスの法的にはSwiss madeを名乗れる時計」だったのです。
ムーブだけでなくケースなどの素材を見ても、中華な感じはプンプンなんですけどね…。
文字盤や針、ベゼルの質感はかなり残念な感じです(^^;)
300円の中華ムーブに、スイスで100円のローターを200円の工賃で着けちゃえばスイス製。
そのムーブを中華製のケースやブレス、風防などと一緒にスイスでアッセンブルしちゃえばスイス製。
どうなんでしょうねぇ、この商売…。
sP4120081.jpg
ベルトはランドセルのようなコードバン(っぽい)素材。

まあ、もともとepos 3241RBMと併用できる「ガシガシ使う時計」として購入したので
これくらいお気楽でもいいんですけどね。革ベルトだろうが気にせず夏も使います。
ただこの時計、超巨大なんですよ。直径50ミリ。完全に手首からはみ出しております(笑)
どんな格好の時に使えばいいのやら…。
サイズはちゃんと確認して買わなきゃと反省しております。
sP4120084.jpg
僕が持っている小さい時計、ブレゲ Ref.3210BB(32ミリ)との比較…。

10回目。

sDSCF0378.jpg
画像はクリックで拡大します。

30歳を過ぎるまで、福岡で生まれ、育ち、働いていた僕。
僕が上京してきたのは、2002年の3月28日。
最初の会社で、東京支社に転勤を命じられてのものでした。
それから9年。もう10回目の春を迎えました。
住む街も、働く場所も、仕事の立ち位置も、向き合う人々も
この間、大きく変化しました。
これからもその変化は続くのでしょう。
福岡で生きていきたいと願っていた僕が、仕事を続ける中で
次第に東京で仕事をしてみたいと思うようになったように
僕が僕として生きていく限り、その変化は止まらないはず。
東京の春は晴れの日が多く、空の蒼さがとても綺麗。
桜も本当に素晴らしいですね。
この写真は、会社の直ぐ傍で撮ったものです。
地震のこととか、会社のこととか、個人的ないろいろがあって
今年の桜は、複雑な気持ちで見上げていますが
来年は、素直にその美しさと共に、新しい季節の到来を喜べますように。

上を向いて歩こう。

サントリーが、東日本大震災を受けて制作したCMシリーズ。
坂本九さんの「上を向いて歩こう」と「見上げてごらん夜の星を」を
日頃同社の様々なCMに出演している俳優さんやアーティストの方々が歌っています。
その数、71名。
どうぞ、観てみてください。
こちらからご覧いただけます。
Twitterにも書きましたが、このCMを観て
改めて歌や音楽が持つ力を実感しています。
そして音楽とは、祈りから生まれ、想いに育まれたものなんだと感じています。
まさにこのCMの中で歌われるふたつの曲は、祈りそのものだと思います。
過去にもサントリーの広告作品の秀逸さを都度都度書いてきましたが
今までのどんなCMよりも、心に響きました。
「響」という字をCIに織り込む同社は、音の持つ力を本質的に理解しているのでしょうか。
このコミュニケーションを企画した方の祈りが届いたような気がしました。
壽屋宣伝部の頃から連綿と続く、同社のコミュニケーション力には感服します。
このCMを観て
音と、広告の世界に棲むことを選んだ喜びを
改めて感じました。
音楽って凄い。広告ってこんなに可能性があったんだ。
いま、日本中のあらゆる場所で
知らない誰かが、知らない誰かを案じ、
その平穏を祈っています。
その安全を祈っています。
僕も、あなたも。
ご一緒に、上を向いて歩きましょう。
慟哭の夜を越え、再生の払暁を共に見つめるために。