四十にもなると。

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本日の時計はブレゲのRef.3210BB!着けてるだけで健康になれそう!?(クリックで拡大)

さて、表題の通り
四十にもなると、嘗ては「健康だけがとりえです!」なんて云ってたのに
身体のあちこちにガタが来るようです。
少なくとも30歳までは風邪や腹痛くらいしか病気をせず
バイクで事故った時以外は救急車のお世話にもならず
盲腸も骨折も無縁な生活を送ってきました。
32歳の時にアタマの具合が悪くなった時は、4か月ほど休業しましたが
一年半ほどお医者さんにかかった後は大変元気に生活しておりました。
ところが今は、アレルギーが頭皮に出るという面妖な症状に悩まされ
かれこれ半年以上お医者さんにお世話になっており
あまつさえ2・3ヵ月程前からは、酷い四十肩に悩まされております。
(今日お医者さんに伺ったところ、四十肩は鍼灸院などの民間療法の方がいいとか。
帰りに薬局で薬は無いかと尋ねたら、無いですね!と言われた…)
また最近は、肩凝りが常駐するようになってきたもの悩みのタネ。
更に言えば、一番深刻なのは肥満だなぁ…。
まあ、40年も碌にメンテナンスせずに酷使し続けている訳ですから
調子の悪い部分が出てきても仕方が無いのは理解できるんですけどね。
身体も、時計のようにオーバーホールできればいいのにー。
ちなみに昔から病院に縁が無い生活を送ってきたからか
未だに病院やお医者様は苦手で、注射も薬も嫌い。
アホみたいな話ですが、今回のアレルギーのお薬によって
やっと粉薬をまともに飲めるようになった位です。
また最近、個人的にちょっと色々なことがあったので
(特定の病気とかが契機では無いのですが)
それに輪を掛けて病院が心情的に苦手になっています。
勿論日々健康に留意して、お医者様のお世話にならないのが一番大切ですが
この「病院・お医者さんがニガテ」というメンタリティはなんとかせにゃいかんとも思います。
あー…我ながら爺むさいエントリーだ…
どなたか、四十肩に効く何か、ご存じじゃありませんか?
ガツンと効果のあるものをご紹介して下さった方には、ワタクシが秘蔵して居る
グランド・コンプリケーション時計をプレゼント致します(笑)

注目されるという重要性。

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メディアは自身の価値に敏感であるべきですね。

さて、今日は「週刊 日経トレンディ」年に一度のロケ収録。
ANAインターコンチネンタルホテル東京で行われた、日経トレンディ12月号の恒例企画
「2010年ヒット商品ベスト30」及び「2011年ヒット予測ランキング」の発表会に行ってきました。
15時の情報解禁とともに、Yahoo!のヘッドラインなどで発表されましたし
各テレビ・新聞などでも報道されるでしょうから、皆さんが目にされる機会は多いと思います。
1987年の日経トレンディ創刊以来続くこの企画は、今や在京テレビ全局が取材に来るほどの存在。
渡辺編集長は発表会のプレゼンテーターを務めた後は各局のインタビュー取材に八面六臂。
僕ら「週刊 日経トレンディ」取材班はかなり待ちぼうけ待機しなければならないほどでした。
この発表会の盛況を眺めながら、二つのことを考えていました。
自戒とその備忘を兼ねて、以下に書き連ねます。
(すごく長いです。ご興味のある方は続きをどうぞ)

“注目されるという重要性。” の続きを読む

これはカッコいいぞ!

さて、久し振りに音楽の話題。
最近Puddle of muddというバンドを知ったのですが
彼等の「Blurry」という曲が大変気に入っています。
この曲です。騙されたと思って聴いてみて下さい。


ちなみに歌詞については、こちらのサイトさんが和訳していらっしゃいます。
メロディに違わず、結構切ない内容です。
僕は元がメタルなので、ダウンチューニングでガリっとディストーションが効いた
ギターが好きです。とは言え以前と違い歳も取りましたし、ジャズやポップスも好んで
聴くので、この辺のエモ系が非常に心地良いんですね。
例えば他に、Jimmy eat worldなんかも好きです。”Sweetness“とか。
ちょっと哀愁を帯びたメロディと、ソリッドなオケが絡むとグッと来ちゃいますね。
僕がメタルを一番聴いていた90年代初頭は、所謂ヘア・メタルがほぼ絶滅しかけていて
メタルとハードコアがクロスオーバーし(D.R.I.とかですね)、グランジが勃興期で…と
比較的メタルっぽい音づくりが他のジャンルに影響を与え始めた頃。
当時はメタル一筋で、そういう派生系の音は毛嫌いしていたのですが
こういうの、いいかもしれません。

ジャケ・レマン916A続報。

いや、あの、続報という程ではないのですが
どうもこの時計を気に入ってしまい、写真を撮ったので…。
画像はクリックすると拡大されます。ディテールも是非ご覧下さい。
・文字盤の装飾

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文字盤の装飾は、うろこ状のギョシェが中央部分とインデックスの外周部分に。
レコード引き仕上げがインダイヤルとインデックス部分に施されています。
文法的には間違っていないのでしょうが、このデザインにタキメーターが必要だったかは謎…。
・全体の表情
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全体の表情で一番気になるのが視認性。結構時刻の読み取りに難儀します。
また、ポインターデイトの日付表示部分にギョシェが施されていて、その上に日付が印字されているので
19日から31日までの部分はかなり読み取り辛いですね。
ローマ数字のインデックスは植字されていて、これは良いアクセントになっています。
ただかなり大きいので、ミニッツマーカーの表示が少なく、時刻合わせはタイミングが肝要です(笑)
24時間計の針だけが夜光塗料を盛られており、それ以外は夜間は一切読み取れません。
24時間針については、おそらくETAからの出荷時にそうなっているのでは、と推測しています。
違うかな?
ムーンフェイズの窓は写真で見るより綺麗。このお月さまには顔が入っています。
時針・分針の視認性は最悪ですが、ポインターデイトだけ針先が赤いのですぐに見つけられます。
同じ916でも、このモデルのような配色ならかなり見やすいのかもしれませんね。
・ケースと針
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ケースはベゼル部分がホグネイル仕上げ。サイド部分がコインエッヂ仕上げになっています。
いずれもブレゲ様式ですね。コインエッヂはアエロナバルのそれより若干ぼけている程度。
まあ、本家と比べちゃ酷ですが…。全体を引き締めるには非常に良いアクセントになっています。
文字盤と併せてかなり装飾が強いので、40ミリにしては小さく見え、一方で存在感は充分です。
12時位置の時針と、30分積算計の針を拡大して見比べて頂きたいのですが
どちらも針の厚みが同じくらいなのですね。その分、時針・分針の存在感が薄くなっています。
筒カナ(でいいのかな?)から4本もの針が伸びている訳ですから、或る意味仕方が無いのかなと思いますが
針の色や立体感を換えることで、随分違ったのではないかと考えています。
また、分針の先曲げ処理は施されていません。研ぎに関しては期待しちゃいけないでしょうね…。
「ブレゲの林檎」の部分が、12時・6時・9時の各インダイヤルの針の根元を通過するようになっていて
これは結構好きですね。
長さに関しては、きちんとミニッツマーカーに届いているので合格!
それから、竜頭やクロノグラフのプッシュボタンは物凄く押しにくいです。
指先が痛くなります(^^;) まあデザイン優先ですよね。何もない平板なボタンよりは良いです。
色々ケチをつけましたが、それでも全体としては非常にエレガントなデザインだと思います。
こんぷりけーしょんのとけいだー!という高揚感と併せて、充分満足できる質感を持っています。
比較用にブレゲのRef.3210BBの写真を観ていて思ったのが
このような細かい装飾を、手作業で仕上げているブレゲはやはりとんでもない仕事をするなということ。
この916Aですら美しいのですから、況やブレゲをや、ですね。
この916A。6万円台なら超お買い得、と自分では思っています。

円高ばんざい!

さて、最近つとに円高傾向が進んでおりまして
経済界や政界ではそれを憂慮するような発言が相次いでおりますが
もともと通貨高というものは、自国の貨幣価値が騰がることを示唆していますから
海外から物品を購入するには非常に都合が良い訳です。
で、この機を逃す手はあるまいということで、かつてJeanRichardを購入した
アメリカの時計ディーラー・Upscaletime.comから、一本お取り寄せ致しました。
今回はオーストリアのメゾン、ジャケ・レマン(Jacques Lemans)の916Aというモデルです。
Valjoux 7751を搭載した、トリプルカレンダー+ムーンフェイズ+クロノグラフという
プチコンプリケーションの時計ですね。
オーストリアのメゾンですが、製造はスイスです。

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黒い文字盤は写真が撮り辛い…。
ちなみにクリックすると大判の画像がご覧頂けます。

元々7751搭載の時計をずっと狙っていたのですが、余りお手軽な価格のモデルがありませんで
貧民の味方・eposですら13万円から17万円位するのです。
それがなんと、今回は時計本体が745ドル。送料が45ドルということで、6万円台で入手できたと。
これは相当にお買い得なのではないでしょうか。まさに円高ばんざい!な訳です。
7751搭載の時計は、オメガのMark40アラン・シルベスタインのものを除くと
殆どが似たようなデザインになります。先程のeposやクロード・メイランのモデルのような感じですね。
ところがこのジャケ・レマンは、ワタクシ好みのブレゲ風。
ブレゲ針(かなりペラペラですが)にコインエッヂのケースサイド。クラシカルな竜頭など
エレガントなデザインになっております。
このジャケ・レマン。国内ではF1公認の時計で有名ですが
過去にはこのような機械式時計も結構ラインナップしていたようです。
現在は殆どが廃番になっているようで、この916Aもオフィシャルサイトでは確認できませんでした。
F1ウォッチもそうですが、ジャケ・レマンの時計は非常にリーズナブルなのが特徴でして
この時計も定価でもおよそ3,300ドルです。
文字盤の植字インデックスや細かいギョシェ(プレスでしょう)はそれなりに雰囲気が出ていますが
裏スケから見える7751は、涙が出るほど素っ気ない…所謂「ETAぽん」感が満載です。
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間違いなくエボレートですよね…。

とは言え、7751の楽しみは何と言ってもプチコンプリとしての表示の多彩さですよね。
8つの針に3つの窓。文字盤と針の色から、視認性は最悪クラスです(笑)
12時位置のインダイヤルは、30分積算計に曜日・月表示。
6時位置は、12時間積算計にムーンフェイズ(合わせるのがメンドくさい)
9時位置がスモールセコンド+24時間計(短針と連動)となっています。
センターからはクロノ秒針、時針、分針、そしてポインターデイトの針が延びています。
ゴチャゴチャしていますが、それが機械式マニアには萌えポイントなのではないかと。
ケース径は40ミリですが、デザインが詰まっているので大きさは感じさせません。
ただし厚みは16ミリとかなりありますので、スーツで使うと袖口が煩いかもしれません。
ベルトはオーストリッチ(ダチョウですね)と珍しく、ディプロイメントバックルが付いています。
この916Aは、Upscaletimeで見ると非常にバリエーションが多く
文字盤やブレスの組み合わせで様々な表情を醸しているので、
興味のある方はのぞいてみて下さい。
7750のモデルもありますね。
ちなみにこのディーラー、ハミルトンがアホのように安く
このブログでもお勧めしているカーキ・ネイビー・GMTが4万円を切っていたりしました。
(リンクを貼ろうと思ったら、売り切れたのか表示が無くなっていました。残念!)
円高の今は、時計購入のチャンスかもしれませんよ。

10月になりました。

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神無月だから、でしょうか。この僅かな時間に幾つかのお別れを経験しました。
10月1日を迎えるとともに、名古屋のRADIO-i(愛知国際放送)が停波・閉局しました。
1951年9月1日、午前6時30分。
「JOAR、JOAR。みなさま、おはようございます。こちらは名古屋のCBC、中部日本放送でございます。」
このアナウンスから、日本の民間放送の歴史が始まりました。
そして、21578日と17時間半を経て、同じ名古屋の地で、初めて民放局がその灯を消しました。
最後の音楽、そして最後のクロージングアナウンス。その終了2分後に始まる永遠のノイズ。
おそらく最後は、主調整室(マスター)を落としたと思うのですが、それを見守ったスタッフの心中は
如何ばかりのものだったでしょうか。

意外ですが、民間放送の歴史はまだ59年と1か月しかありません。
そのうち、僕が民間放送の世界で仕事をしたのが17年と6か月。
三分の一、歴史を共有しています。
僕がこの世界の最初の一歩を踏み出した時、既にバブル経済は弾けていましたが
まさかこんな瞬間を迎えるとは、正直思っていませんでした。
僕らラジオマンは、否、放送人は、今日から新しい時代を迎えたと言えるでしょう。
関わったことの無い局の終焉ですが、感慨は想像以上のものがあります。
僕らが、民放ラジオ最後の世代とならないように
もっともっと考えて、もっともっと工夫して、もっともっと努力して
沢山の人々に必要とされ、愛されるメディアとして輝けるよう前進しなければなりません。
一方で、僕が取締役を務めていた会社が、本日旧オフィスを引き払いました。
午後から夕方まで、その手伝いに行きました。
辞任まで机を置いていたオフィスは、もう在りません。
がらんとしたフロアを眺めて、そこに居たスタッフの表情や、そこに在った思いが残っているようで
少しだけ、遣る瀬無い気持ちになりました。
その他にもふたつ、自分の中で大切なことがありましたが
それは自分の胸の裡に秘めて、いつか最終処理をしたいなと考えています。
感慨に鹹めとられては、前に進めません。
前途が厳しくとも、気概を以って、笑顔で頑張りましょう。
それぞれのお別れが、それぞれに意味があったと言えるように。
出会いがなければ、別れも無いのだから。
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今日選んだ時計が、民放の歴史とほぼ同じ
オリエントの60周年記念モデルだったのは、多分偶然。

キュートなDJが登場!

株式会社SEVEN制作番組・Aloha Weekendに、この10月から新DJが登場します!
先程やっと第1回の編集が終わりました。福岡のみなさん、ハワイの皆さん、どうぞお楽しみに!
ちなみに新DJのジューンは、日本語が非常に上手でとてもキュートな…何歳だろ?(笑)
とある人気番組のハワイロケで登場した時には、某掲示板の実況板で「かわいい!」と話題に
なったのですが、ご多分に漏れず、僕も「こんな人がうちのDJだったらいいなー」と思い
頑張って連絡先を調べ上げ、メールで口説いたという次第です。
最近こんな風に、海外の知らん人にいきなりメールで突撃するのがマイブームです(笑)

0813june.jpg 株式会社SEVENが企画・制作する、
 福岡・ハワイ2都市のFMラジオ番組「Aloha Weekend」は
 放送3年目を迎えてリニューアル!
 10月から、新DJ「June(ジューン)」が登場します!
 番組公式サイトはこちらです。
 Hawaii101FM(ハワイ州ホノルル市)…毎週土曜 20:00~20:30
 LOVE FM(福岡県福岡市)…毎週土曜 13:00~13:30
Aloha Weekend 2代目DJ:June (ジューン)
プロフィール:
サンフランシスコ出身。子供の頃に日本に住んでいたので
日本語はネイティブレベル。4年前からハワイ・オアフ島在住。
休日はノースショアのサーフショップでのんびりお喋りしたり、
チャイナタウンの美味しいお店を探しています!
株式会社SEVENの番組制作事業や、Hawaii101FM事業についての詳細は、
弊社のWebsiteをご覧下さい

突然

秋が来ましたね。
今日は日中こそかなりの陽気でしたが、朝夕の肌寒いこと。
一昨日くらいから、温かいコーヒーを飲み始めました。
(と、いいながら今はアイスコーヒーを飲んでいるのですが)
昨日から革ベルトの時計を解禁しました。
およそ3ヶ月強、着けていなかったので嬉しくって…。
まず第一弾は、ハミルトンのカーキ・ネイビー・GMT。

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あ、ピンボケしてる…。

これまで、第2時間帯をホノルルに設定していたのですが、最近カナダはバンクーバーの
会社と連絡を取ることが多いので、当地に合わせようと思ったら…ありませんでした。がっくし。
んで、今日は遂にブレゲ出動。アエロナバルを本当に久し振りに着けました。凄く嬉しい♪
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これを眺めているだけでカフェで過ごせます。

そう言えば、三越WWFのエントリーで書いたアエロナバルの限定モデル。
フランス海軍航空隊100周年記念モデルです。結構カッコいいですよ!この記事をご覧下さい。
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このブレゲらしからぬハードさが素敵♥

ベゼルの造形が立体的で非常に魅力的。ちょっとお手入れは大変そうですけどね。
限定1,000本なのに、定価9,200USDは大バーゲンプライスですね。
おそらくSGJは現行アエロナバルと同じ価格(84万円)と同じか、高くても90万円前後で
リリースしてくるのではないでしょうか。凄く楽しみです。
それから、こんなモデルもありました。
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48ミリは大きすぎるだろ…ブレゲの常識的に考えて。

機構的にはかなり凝ったものなのでしょうが、如何せんデザインが好きになれない…。
まだこの後も、ロンジンとかオリエントとかローマーとか
着けたい時計が沢山あるので、できるだけ涼しくて乾燥した日が続くことを祈っております。

尖閣諸島の事件について。

経緯は省き、所感のみ書きます。
もともとTwitterに書いたものを、若干修正・補筆したものです。
—————————————-
今回の尖閣諸島における一連の事件と、それに対する政府の処置について
看過するに忍びなく、筆を取りました。
ここではっきり表明しますが、僕は現在使われている意味での「民族主義者」ではありません。
美しい山河に恵まれ、先達の叡智と矜持によって営々と築き上げられた文化を持ち、
謙譲の美徳と誠意を持った優しい人々が住む故郷を愛しているだけです。
勿論、この国はそんな綺麗な部分だけじゃないことは知っています。
ただ、叶うならその美しい伝統を次代に送る一人でありたい のです。
世界が融和し、人々を隔てる壁が無くなることは理想です。
しかし、事そこに至っても、自らのアイデンティティと故郷は不可分の関係として残ると思います。
個々人の言語や思考、生活態様はその生活環境に強く影響を受けますし、
その生活環境は、其々の地において、数百年・数千年の時を経て最適化されてきたものだからです。
好むと好まざるに関わらず、人の有り様は、その人が踏みしめる大地に拠る部分があるのです。
戦争は愛国心が招くのではありません。
僕は、愛国心が曲解され、腐敗した一現象である強欲と
歪んだ民族への自尊が生んだレイシズムが原因だと考えます。
実際には、戦争を避ける為には、矜持と自己愛が必要です。
自らを誇り、自己を確立してこそ、他者と向き合えると思うのです。
自信の無さは、卑屈さや、その裏返しの尊大さを導きます。
そんな姿勢で、向き合うべき人々と真っ直ぐ話すことなど、出来ないのですから。
EUやユーロなどに見られる、ヨーロッパのユートピア的な価値観とその具体的な試みも、
民族自決の時代を経たからこそ、はじめてその端緒に辿りつくことが出来た筈です。
自らの矜持を堕しておいて、何の融和でしょう。何の友好でしょう。
そんなもの、諂いでしかない。
正義の無いところに真の友情なんて育たない。
相手の過ちを指摘出来ない友情など、どこを信じることが出来るでしょうか。
以前から主張しているのですが
政治を志す者はそのスタンスを問わず愛国者であるべきです。
そうでなければ、国民への真の奉仕は出来ないからです。
保守とか革新とか、右派だとか左派だとか、その手前の絶対条件です。
国を売って民を救うことなど出来ません。
国を売られた民が、どうして自分を誇ることができるでしょう。
先達の築き上げた歴史に報い、未来に資することで
人は自身のアイデンティティに誇りを持てると思うのです。
私たちは、命のバトンをリレーしてきた、千年の選手の一人なのです。
例えば幕末の志士達の残した言葉に。
或いは「きけ わだつみのこえ」に残された学徒兵の言葉に。
素晴らしい実績を残したスポーツ選手の言葉に、なぜ心が震えるか。
私たちは、一所懸命に生きることを、本能的に欲しているからだと思います。
誇りを持ち、輝くことに、本能的に憧れるからだと思います。
ワールドカップサッカーで、様々な国の人々がたたかう。
オリンピックで、様々な国の人々が競い合う。
それで諍いは起きません。勿論まったく、とは言いませんが。
それでも多くの人々が自国選手の活躍に熱狂し、
全ての選手への健闘を称えるのではないでしょうか。
正しい愛国心とは、そのように健全なものです。
例えば、現在の対中経済への影響を懸念する人がいます。
しかし、経済はどんなに長くとも50年から60年のタームでしか考えられません。
一方で、国の在り方や近隣諸邦との外交は
百年を以って一日とし、万年を以って一年とするような大計が必要です。
その国の在り方に、その国に生きる人々の生活環境は築かれるのですから。
総理も外相も国内に居ない状態で、況や地方の法務官吏の判断を
内閣官房が了とする、と発表するような、そんな軽いものではないと思うのです。
事の重大性を軽んじ、余りにも主体性を欠いた判断を下した現政権に
僕は心から絶望します。
今回のことで、日本と、日本に生きる人々が喪ったものは余りに大きいと考えます。
そのことを心から悔み、哀しみが胸を満たすことを禁じ得ません。

しばらく

更新をお休みします。ちょっとの間ですが。
再開などのご連絡はTwitterでお知らせしますので、ご覧下さい。