2本目のドイツ時計は…

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端正というよりは質素。

さて、久し振りに時計を購入しました。今回はドイツの時計です。
いま過去記事を見て、今年はロシア製日本製、そしてドイツ製と来ているので
スイス製を一本も買っていないことに気付きました(笑)
それはさておき、今回の時計はフォルツハイムのメゾン・Lacoの”Aachen”(861690)というモデル。
B-Uhr、あるいはフリーガーウォッチと呼ばれるものです。
第二次世界大戦中、ルフトバッフェ(旧ドイツ空軍)のパイロット達が着けていた時計で
IWCやSinnなど、ドイツ系のメゾンはこぞってこのレプリカモデルをリリースしていますね。
実際にルフトバッフェにこの時計を納入していたのは、A.ランゲ&ゾーネ、IWC、ヴェンペ、ストーヴァと
このLacoです。(クロノグラフは別)
Lacoの本物のB-Uhrは、現在かなりの高額で好事家の間で流通しています。
このLaco、昔は傘下にエボーシュのドゥローヴェ DuRoWeを抱えるなど、それなりの規模だったようですが
その後TIMEX傘下の時代などを経て、いまはエタブリスールです。
機械式はミヨタやETA、クォーツはRONDAなどを積んでいます。
ドゥローヴェは、TIMEX時代にエボーシュS.A.に売却され、
FHF(フォンテンメロン)の下請けなどをしていたようですが1983年に操業停止。
その後シャウアーストーヴァを率いるヨルグ・シャウアー氏に商標を買い取られて再興しています。
この861690は、ミヨタの821A(21石/21,600vph/手巻つき/ハックなし)を積んだ
B-Uhrレプリカの機械式モデルとしては最廉価モデル。
ドイツ時計というと、グラスヒュッテ産時計の美麗なムーブメントを連想しますが
Lacoのムーブはいずれもそれなりの仕上げ。この821Aもコート・ド・ジュネーブは施してありますが
それ以外に特筆すべきものはありません。ちなみにデイト表示は省かれています。
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821AはETA互換だったりするのでしょうか?

ケースはシリンダー型でマット仕上げ(サンドでもなく、ヘアラインと云うほどでもないのです)。
風防はミネラルクリスタルです。いずれも非常に簡素な雰囲気です。
ドイツのバウハウスデザインのような端正さではなく、軍用時計に出自を持つ時計ならではの質素さ。
革ベルトはリベット付きの非常に肉厚なもので、夏でも痛みを気にせずに使えそうです。
普段使いにはとても向いているかも。
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ケース径の割には着け心地は良好です。

ケース径は42.5ミリとかなり大型。
とは言え、原典のB-Uhrはオーバージャケットで使用する時計だったので、55ミリもありましたから
それに比較すれば常識的なサイズです。ベゼルは薄いものの、文字盤のデザインのおかげで
巨大には見えないのも好印象です。
最後にこの時計。国内の正規代理店の定価も42,000円と非常にお安いのですが
Lacoの直販サイトだと198ユーロ(VAT・付加価値税込み)。
日本から買うとVATが引かれるので、FedExの送料を含めても207ユーロでした。ほぼ2万円。
国内の正規品に較べると、予備のベルトなどが付いていませんが
この時計はやはり2万円前後が適正なプライスだと思います。
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値段の割にやたら箱が立派です。

グラスヒュッテ産の時計は異様に高いので、おいそれとは買えませんが
LacoやKammner、ARISTOなどのメゾンは気軽に楽しめていいですね。
ユーロ安のいま、ドイツ時計に触手を伸ばしてみるにはいいタイミングかも知れませんよ。
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隣のグラスヒュッテ・オリジナルの21分の1のお値段で買えます。